PENTAX K3 Mark IIIに続いて僕のもとへPENTAX Q-S1がやって来たことは数日前のブログに書いたけど、その後、一緒に手に入れた3つのQマウントレンズを使いまわしながら、数日間いろいろと試し撮りをしていた。
結論から言うと、これは楽しい。とにかくラフに、身軽に、時には遊び感覚で、時には本格的カメラとして、想像以上にカメラの楽しさを満喫できることに少し驚いたくらいだ。
Qマウントのレンズは全部で8種類あるんだけど、僕が手に入れたのはナンバー02、04、07の3本。これからQマウントを楽しもうという人の多少の参考になればと、少し作例的なスナップを貼っておこうと思う。
まず、いわゆる標準ズームとなるのが高性能レンズ群の「02 Standard Zoom」だ。ボディは本当に小さいんだけど、このレンズを装着するとなかなか本格的レンズ交換式カメラな佇まいになる。凛々しいよね。
フルサイズ換算で23mm-69mmをカバーするんで、これ一本あれば広角から中望遠まで楽しめる、その名の通りスタンダードなズームレンズだ。
撮ってみた印象としては、とにかく普通によく写るなと思った。Qシリーズは見た目のイメージとしてどこか遊び色の強いカメラという認識が少なからずあったけど、このスタンダードズーム一本でそのイメージが吹き飛んだ。なかなかどうして、本格的カメラとレンズなのである。
この標準ズームは一本、持っておいて損はないと思う。
そして、あとの2本はユニークレンズ群になる。まずは「04 Toy Lens Wide」から見ていきたいと思う。レンズはシルバーになるけど、赤いボディともけっこうマッチして、なかなかカッコいい。
特徴としては、収差をあえて残すことでトイレンズ的なユニークな描写が楽しめること。実際に撮ってみると、なるほどという少し変わった写りを楽しめる。
フルサイズ換算で33mmというスナップ向きの画角なんだけど、収差が残ってるから少しフィッシュアイ的な見え方もする、それこそユニークさを添えてくれるレンズ。
ピントはマニュアルフォーカスになるんで、背面モニターでピントを正確に合わせるのはちょっとむずかしいかもだけど、絞りがf7.1固定なんでパンフォーカス的に使えばそれほど問題は無いかなと思う。
そして最後の一本が、僕が今回いちばん気に入った「07 Mount Shield Lens」だ。その名の通り、マウントを覆う蓋のようなモノなんで、とにかく薄く究極のコンパクトカメラになる。
フルサイズ換算で53mmの画角、絞りはF9固定、距離も固定のまさに写ルンです的レンズ。とにかくその特徴的な写りが楽しい。
まさしくトイレンズ的な楽しさの一本。周囲が盛大に流れていく感じは僕はおもしろいと思うし、その曖昧な描写はカスタムイメージの銀残しやクロスプロセスと合わせるとなんだかフィルムカメラ的で、それも大いに気に入っている。
描写性能としての質としては、ユニークレンズ群の04や07レンズは遊びが強すぎるかもだけど、僕は写真としてのおもしろさでいえばむしろユニークレンズのほうが好きかな。
いやいや、しっかり本格的写真機として使いたいという人は、高性能レンズ群から01や02レンズを選べば、それこそセンサーサイズなんかを意識せず憎い本格的写真が十分楽しめる。
というか、この超軽量コンパクトなカメラとなら、気分や足取りの軽さがスナップをもう一歩踏み込ませてくれる、それこそがこのカメラとレンズの真骨頂だと思う。
ここ最近でいえば、僕のいちばんのおすすめカメラかもしれない。どうだろう。