
K-3 Mark IIIを手に入れた時もブログに書いたけど、ボディと共に購入したこのレンズ、HD PENTAX-DA 20-40 mmF2.8-4ED Limited DC WRがとにかく気に入っている。
正確にいえば、ボディと同等かそれ以上なくらい気に入って、このレンズを一緒に手にすることがK-3 Mark III購入の条件だった。
それほどこのレンズが気になるきっかけになったのは、我らが赤城耕一さんのPENTAX公式動画である。
赤城さんはK-3 IIIのブラックボディにシルバーのDA 20-40 Limitedを装着していて、実際そのシルバーモデルも凄くカッコいい。僕も少しシルバーのレンズ購入が頭によぎったから。
まあ、とにかく、K-3 Mark IIIなら僕はこのレンズしかないと思った。
で、ちなみにK-3 IIIとこのレンズを購入するといくらくらいの予算になるのか調べてみると、なんとこの組合せのレンズキットがあるじゃないかと。
別々に購入することを覚悟していたんで、これはもう運命なんじゃないかと思った。
ただ、このレンズキットの在庫がなかなかお店に在庫が無かった。人気なのか、それともニッチだからなのか、数件電話で問い合わせてなんとか一台だけ在庫を確保して手に入れたんだよね。

最初に惚れた要因はそのデザインと存在感みたいなものだけど、実際に使ってみるとさらに惚れ直すことになる。
異常にしっくりくるというほうが近いかな。単焦点レンズ好きの僕に実にハマる、まるで単焦点レンズのようなズームレンズだったのである。
フルサイズ換算で30mmから60mmまで、つまり2倍しかないズーム幅。それでF値がF2.8-F4と明るいこともあり、感覚的には少し絞って単焦点で撮ってるとしか感じない。
なんだか、赤城さんがこのレンズをチョイスしていたのもとても分かる気がする。「ズームレンズは捨てなさい」の著者である赤城さんをしても手に取らせたズームレンズという点でいえば、やはりクラシック好きの僕にもぴったりのコンセプトのレンズだったんだろうと思う。



描写のほうは、これはもう個人の好みもあるんでなんとも表現しがたいけど、僕は先に述べた通り単焦点レンズライクで好きな写り。
いちおう参考までに僕が撮った写真を少しだけ貼っておくけど、ここはそれこそ赤城さんほか有名写真家の方々のスナップ作例などを探して研究、検討してもらえたらと思う。
写真の描写は、最終的にはやはりレンズが強く方向づけする。だから、ボディとの相性はもちろんだけど、レンズを気にいるかどうかもかなり大きい。
僕の場合は、まさにドンピシャのレンズに出会えたことが、K-3 IIIの素晴らしさをさらに際立たせた。こういう出会いは運命のようで、心の底からジワジワと感動するもんです。
FLEXI(フレキシー)というレンズをご存じでしょうか?飯田鉄氏著「レンズ汎神論」に記されたところによるとペンタックスKマウントで1978年のフォトキナに参考出品された「微倍率ズーム」なるものだそうです。例えば35㎜F2.8であればその画角は58度~67度とされ、ズーム機構を取り込んだ単焦点、もしくは単焦点レンズからズームレンズを発想したものといったコンセプトとのこと。こういったマニアックな発想ができるのは、ペンタックスならではかもしれませんね。残念ながらフレキシーは製品化はされませんでしたが、この20-40㎜を見ると、フレキシーを発想したDNAは今も脈々と流れているように感じます。
2倍であえてズームレンズを出すのは、なにかそこに実験的というか挑戦的要素がありそうですね。そういうスピリットが滲むペンタックスが好きです。