4日ぶりに街へ出たけど、やっぱり静かな週末との対比で、あゝいいな、と思う。あいかわらず密を避けながら足早にしか歩けないけど、そんな道中でもコンパクトなカメラがあれば、わずかながらも街の空気をスナップすることができる。それは、決して大袈裟では無く「僕は生きてる」と思える。
そんな僕の街撮りの相棒は、ほどよくコンパクトなカメラだ。きょうのカメラはFUJIFILM X100初代機。え、そんな古いデジカメでまともにスナップ写真なんか撮れるの?と思われるかもしれないけど、機械式のフィルムカメラで撮ることを思えば、10年前のデジカメなんてのはハイテクカメラであって、全然困るに値しない。
きょうは夜の帰り道もX100で少し撮ったけど、さすがに歩きながら撮るとブレるけど、瞬間的に足を止め、フィルムカメラで撮るように息を止めて撮れば、けっこう驚くほどクリアに撮れる。MFなら速写もなんら問題なしだけど、瞬間立ち止まることを考えれば、意外とAFでも撮れる。デジカメの基本性能なんていうのは、もう十数年前から成熟してるとも言えるんだよね。
スナップに関していえば、性能云々よりも「撮りたい時に、サッと取り出せるコンパクトさや軽さ」のほうが重要だと思う。足を止めて撮るかどうかは、その取り出しやすさにかかっているといっても過言じゃないと思うから。そういう「撮るか撮らないかの境界線」みたいな感覚は、RICOH GRで撮りまくってた頃になんとなく頭と体に染み付いた気がする。
いま、カメラ好きな人の界隈では、FUJIFILMのコンパクト機X-E4の登場でちょっとザワザワしている。いいカメラだよね、レンズ交換式のコンパクト機としては最もミニマルに設計された注目のカメラだと思う。まさしく、持ち出しやすさ、取り出しやすさでいえば最高のサイズだし、なによりその佇まいがカッコいい。撮る気をソソルのは結果見た目だったりするしね。購入を迷ってる人がいれば、間違いなく手に入れちゃったほうがいい。
だって、撮れる写真はフラッグシップ機のX-T4と同じと言っても差し支えない性能だからね。そりゃ、街中でX-T4をかまえるか、X-E4をかまえるかでいえば、もちろん後者のほうが間違いなくシャッターを切る頻度は高いと思う。これこそ、玄人好みの究極の一台だと思う。小さい、軽い、シンプルな構造っていうのは、一枚でも多く撮るために生まれてきたカメラだと言っていい。
そうだなあ、フィルムコンパクトで撮るような、あのヒラヒラと街の中を浮遊する感覚。そういう視点でデジカメを選ぶというのは、なかなかオツな選択だと思うよ。カメラは、撮ってなんぼだから、一枚でも多くね。