FUJIFILM Xシリーズ

ハイブリッドビューファインダーという夢の結晶。

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FUJIFILM X-Pro3

僕がFUJIFILMのカメラの中でも溺愛しているのがX-ProシリーズとX100シリーズで、それぞれ初代機と現行機を持っている。現行機のみならず初代機まで所有しているのは、要はその思想に惚れているということだ。

その「思想」を象徴するのがタイトルにも書いた、世界でこの2機種だけが採用している唯一無二の「ハイブリッドビューファインダー」である。

以前、Xシリーズ10周年記念の開発秘話動画のなかで、たしかその当時のエピソードに少し触れられていたと思う。

本格ミラーレスカメラ市場に後発で参入する富士フイルムが他社との差別化として掲げたポジショニングが、いわゆるフィルムカメラ時代のようなクラシックな写真機路線。そのなかで当然ながら、当初は光学ファインダーでいきたいという希望(夢かな)があった。

けれど、ライカのようにレンジファインダー機ではなくミラーレスカメラ開発であったXシリーズは、ピント合わせという観点からみると電子ビューファインダーは必須であった。そこで、開発者の一人から出てきたアイデアが、EVFとOVFを切り替えできるハイブリッドビューファインダーだったわけだ。

その試作ファインダー機構をある日、開発者の人が開発会議に持ってきた時、その場にいた開発メンバー全員が「これなら、いける」とXシリーズの発売とその未来に自信のような確証を感じたと。

FUJIFILM X100V

なんか、その歓喜の光景、ちょっと分かる気がするんだな。というのも、僕はいまだにこの「ハイブリッドビューファインダー」をのぞくことに大袈裟ではなく感動してるし、感慨深さを感じている。凄いもの、作ったなと。こだわりというか、夢を持つって大事なことだなと。

EVFが当たり前のミラーレスカメラにおいて「でも、光学ファインダーをのぞいて撮りたいよね」とこだわらなければ、このハイブリッドビューファインダーを積んだカメラは生まれなかった。

実際、EVFだけで発売しても誰も怒らなかったと思うし、EVF機として使うだけでも優秀な製品なのである。けれど、僕のようにかつての写真機体験をデジカメにものぞむ人間には、この「光学ファインダーでも撮れる」ということが、どれほど夢をもたらしてくれているかと。いまだに、使うたびにジンときているのだから。

あれから10年以上が経過して、富士フイルムのXマウントは立派なカメラブランドへと成長した。いまではハイブリッドビューファインダーではないEVF専用のミラーレス機ラインナップも充実してきたけど、僕にとってはこのハイブリッドビューファインダーの2機種はやはり特別で、夢の結晶だ。

もうこれだけカメラ性能が成熟してくると、もうこんな革新的な唯一無二のイノベーションは出てこないんじゃないかと思うけど、それでもどこかカメラ界には期待するところがあってね。ハイブリッドビューファインダーのように、強い夢がなにか途轍もなく新しい新技術を生み出すんじゃないかと。

単に数値の向上ではない、撮影体験の根幹からの革新。そんなことを、ハイブリッドビューファインダー機を触りながら、いつも思うのである。

FUJIFILM Xシリーズの原点、X100の開発秘話動画がまた熱い。 いまの僕があるのは、大袈裟にいえばこのXシリーズのルーツであるX100のおかげといっていい。 10年前に富士フイルムがこの...

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