カメラへの思い

レンズ交換できないのは、不自由じゃなくて、むしろ自由だ。

FUJIFILM X100V

僕がカメラを始めた頃から影響を受けている田中長徳さんが、ある本の中で「ライカでいちばんエライのは、ライカA型。なぜならレンズ交換という雑念から解放されるからだ」みたいなことを言われていた。

そう、ライカA型時代はエルマー固定式だから、そもそもレンズ交換しようにもできない。だから、レンズを何にしようかとか考えもせずにただただシャッターを切ることに集中できる、というわけだ。

長徳さん節らしい洒落た語り口だけど、これは実際そうで、レンズ交換式カメラはシチュエーションに合わせていくつものレンズを揃えることが楽しみでもあるけど、いざ凝り始めると、これほどお金と労力が奪い取られるものも他にはない笑。

その点、レンズ固定式のカメラは潔い。そのカメラと出かけようと決めたら、交換レンズは持参する必要なし。例えばFUJIFILM X100シリーズがそうだし、Rolleiflexなんかもそう。レンズ交換を考えずに済むことは、本当に気分をも身軽にして、想像以上にシャッターを切ることに集中できるのだ。

Rolleiflex Standard

「たしかに。そんなレンズ固定式のカメラも、たまにはいいかもね」という人もいるだろうけど、もっと言えば、すべてのレンズ固定式カメラを手放して、本当の意味で「カメラをレンズ固定式のもの、一台だけにする」というのも大アリなんじゃないかと、ふと思うのである。

もし、そうなれば、どれほどまでに身軽になれるだろうと。最初は落ち着かないかもしれないけど、たぶん三日もすれば全然慣れてしまう気が僕はしている。そして、とんでもなく重荷から解放されて?写真生活をリズムよくリラックスして楽しめるのではないかと思うのだ。

まあ、そこまで覚悟を決めずとも、たとえば「こんどの旅行を、X100V一台にしてみる」とか、「ひと夏をRolleiflexとだけで過ごしてみる」とか、そういうテスト的なことで試してみるのもありなんじゃないかな。そして、おそらくほとんどの人が、「あれ?けっこういけるかも」と思うんじゃないかと僕はふんでいる笑。

ちょっと「単焦点縛り」とかに近いのかな。もちろん野鳥を撮る人なんかだと、さすがに標準域の単焦点レンズ一本というわけにはいかないだろうけど、日常をスナップして過ごすというのなら、そうやって「視線をひとつの焦点距離に絞る」というほうが、それこそシーンを切り取ることに自然と没頭し、本当の意味で「カメラがじぶんの目の代わり」になるのかもしれない。

FUJIFILM X100V

ここまで書いておいて、じゃあお前はレンズ固定式カメラだけに絞れるのか!?と言われると、すぐにはちょっと困るけど笑、人生の最後のカメラたちはそんなスタイルもいいなとは思ったりしている。

たとえば、レンズ固定式のフィルムカメラとデジカメをそれぞれ一台ずつとかね。いやあ、究極だな。でも、普通の人にしてみれば、カメラにニ、三台もあれば十分で、それは全然大袈裟なことじゃない。それこそ、ミニマルで気負いのない自由な時間が手に入るような気さえする。どうだろう。

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