この週末二日間は、手に入れたばかりのFUJIFILM X-T5にいくつかのフジノンレンズをつけて試し撮りしてみたんで、そのことについて少し触れておきたいと思う。フィルムシミュレーションはすべてノスタルジックネガだ。
まず初日に僕が迷わず装着したのは、FUJINON XF 35mm f1.4 R。Xマウントシステムが誕生した時に出てきた、富士フイルムユーザーにはおなじみの一本だ。
実にバランスがいい。換算で50mmちょっとの標準域の画角で明るいレンズだが、フルサイズミラーレス用の焦点距離50mmのレンズと比べ、格段に小さく軽い。開放値f1.4のボケは滑らかで美しく、これ一本あればフジの写真らしさが堪能できる鉄板のレンズだ。
富士フイルムXマウントのスタンダードレンズと言えるだけに、今回X-T1のサイズへの回帰をめざしたX-T5にも当然ながら装着バランス的にもとてもマッチする。
何より軽いのがいい。X-T5の魅力はなんと言っても「フィルムカメラを思わせる、あの手の中に収まる絶妙のコンパクトなサイズと重量」だ。そのバランスを生かすなら軽量コンパクトな単焦点レンズがやはりよく似合う。
このXF 35mm f1.4 Rが本命だなと感じつつ、せっかくだから2日目はもう2本のレンズを試してみることにした。
2本目はこのXF 23mm f1.4 Rだ。このレンズもXマウントシステムが生まれた初期に追加された、フジらしさがプンプン香るレンズ。旧型になったが、そのデザイン性と味のある写りは、いまだに愛する人が多い。
換算で約35mmの画角は、スナップには気持ちのいいレンズ。しかもf1.4と明るく、けっこう寄れることもあって、僕もふだんはX-Pro3に装着して散歩から街撮りまで幅広く使っている。
ただ、その明るさと写りの良さの代償として、ちょっと大きく重い。それが見た目に迫力があるカッコ良さにも繋がって入るんだけど、とにかく軽いレンズを好む僕的には重さだけがちょっと難点。X-T5に装着した感じも、ちょっと重くなってX-T5の良さをスポイルしちゃうかなと思った。
写りはとにかく素晴らしいので、X-Pro3と同様に、X-T5にもここぞという時に装着する35mmスナップ用かなと個人的には思った。
で、その重さの反動もあって、もう一本とにかく軽量コンパクトなレンズを試しておきたいと思った。
僕が主に街撮りスナップ用に使っているXF 18mm f2 Rだ。このレンズはご覧の通り、とにかく小さく軽い。X-E4につけるとまるでパンケーキレンズのようなコンパクトさで、広角の目線と相まってX-E4なんかを精悍なスナップシューターにしてくれる。
X-T5に装着した時のその軽量コンパクトさは、感動的ですらある。大きさはX-E4よりもひと回り大きなX-T5であるが、グリップがある分、手に持った時の振り回しやすさはX-E4と遜色ないくらい、軽く持ちやすいと感じた。
これなら、EVFのコンパクトなフジ機としては、X-E4の代わりにX-T5を使うというのもかなり現実味のある選択だと感じた。見た目の軽快感的にも、フィルムカメラを思わせるジャストサイズ感があるのだ。
というわけで、手に入れたばかりのX-T5に、僕がふだん気に入って使っているフジノンレンズを3本装着してみたけど、僕的にはXF 35mm f1.4 Rが常用レンズかなと思った。それは先述した通り、画角、大きさ、重さのすべてにおいて小型の写真機X-T5に最もよく合うと感じだから。
そうなると、X-Pro3にはよりコンパクトなXF 35mm f2 R WR、そしてX-E4にはXF 18mm f2 Rが常用。あとはその時の気分でXF 23mm f1.4RやMFレンズ、オールドレンズなんかをその都度楽しむイメージ。うん、ちょっと運用の仕方が見えてきた。
ふだんからラフで軽量コンパクトなスナップ向きカメラを好む僕には、想像した通りビシッとハマった「写真機X-T5」。あまりにもハマりすぎたことで、今後の他のフジ機とのローテーションに悩むところだけど、まあそれも楽しみのひとつとして、しばらく自然体で使っていきたいと思う。
使い始めてまだ2日だから、その使用感みたいなものは、またおいおいこのブログの中でお伝えしていきたいと思う。まあ、いい予感しかしないんだけどね笑。
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