といっても、これはあくまで僕の個人的な思いなので、各人で思い思いに撮ればそれがいちばんクールだったりする。要は夏の到来へ向けて、なんとなく心の準備が始まってるということだ。
ここ数日、一気に夏を意識せざるを得ないような外気なんで、脳が自然と夏のじぶんとカメラの姿を想起させるのだ。
思えば昨年も身の危険を感じるような熱波だったから、あれを想像するとちょっと重いカメラとレンズは精神を凹ませる笑。顔からは汗も滴るし、黒いボディには容赦なく太陽光が集中するしで、さすがに持ち出す機材をちょっと選びたくなる。
できれば少しでも小さく、薄く、軽いモノがいい。ロードバイクの世界じゃないけど、ほんの数グラムでも軽いほうが体力の消耗を抑えてくれる気がする。できればレンズ交換もできて、となると、FUJIFILMのX-Pro3はあいかわらず僕の中では最高だ。
そうそう、カメラで辺りを散歩したりして写真を撮ると、意外と夏は辺りに色が少なくなるということに気がつく。町中は賑やかな夏色のイメージがあるけど、自然の風景なんかでは春や秋と比べると、華やぎののある色が消え、濃い緑一色になる感じ。
そんなこともあって、夏になると僕はモノクロームで撮ることが多い。フィルムだとカラーでも繊細な空気の揺らぎをフィルムに封じ込めるところがあるんだけど、デジカメだと割とパキッと目の前をリアルに切り取る感じだから、モノクロームのほうが僕には相性がいいのだ。
色というよりは、光と影の交錯をつぶさに追いかける感じといえばいいだろうか。どんなカメラにもモノクロ撮影モードがあるけど、富士フイルムの場合は「ACROS」モードがあるんで、やはりそこは心がはずむ。
X-Pro3の背面小窓にACROSの表示を出して、モノクロフィルムを装填するような操作は、けっこう想像以上に気分を高めてくれる。写真撮影に「気分」はたいせつなのだ。
比較的小ぶりで薄いカメラに、なるべく小さなレンズをつけて、で、ACROSで撮る。個人的にはこんなにクールな気分になれる組合せは他にない。格別なのだ。
いや、もとい。X-Pro1でもいいかな。ACROSじゃないスタンダードないモノクロだけど、あのセンサーのモノクロはやけに透明感があるというか、実に涼しげな写真を撮らせてくれる。
まあ、あくまで僕の個人的な話ではあるけど。アノ夏の陽射しとか足取りの重さ?とかを思い出しながら、そろそろ夏カメラの準備を妄想してみるのもいいだろう。夏が来たと思ったら、あっという間に夏は通り過ぎていくから。
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