先日、フィルムカメラの写ルンですのレンズを再利用したミラーレス用レンズ「ギズモンのUtulens(写レンズ)」を手に入れたことを書いたのだけど、きょうはFUJIFILM X-Pro3に装着して街撮りした感想などを書いておきたいと思う。
と言っても、潤沢な量を撮ったというレベルにはなく、まだ数十枚といったところなんで、試し撮り第一弾みたいなもの。僕の中でもこれがあの「写ルンです的な描写」なのかは検証しきれていないので、みなさんもこれらの試し撮り写真を見て、いろいろと解釈してもらえたら幸いだ。
このレンズ、絞り値がf16固定で、それゆえに1mから無限遠までピントがほぼ合うことからピント合わせの必要がない。写ルンですといっしょだね。
まあけっこう暗いレンズだからデジカメの高感度性能が威力を発揮するわけだけど、それでも手ブレしやすいことを考えると、手ブレ補正機能がついているX-T5で撮ったほうがベターではある。
でも、僕は写ルンですらしく「写真機らしい撮影体験と写り」を味わいたくてUtulensを手に入れたんで、ここは手ぶれ補正のない、そして光学ファインダーで撮れるX-Pro3に装着して使いたかったのだ。
X-Pro3はご存知の通り、背面モニターがなくて撮影直後に画像を確認するプロセスもないから、そう、まさしくフィルムカメラのような写真機体験ができるのである。僕の計算通りなら笑。
そうそう、あとこの写ルンですのレンズは、やっぱり「フィルムシミュレーションのクラシックネガ」で撮りたかった。もう完全に「らしさ気分」に浸りすぎだけど笑、クラシックな写真機好き人間としてはそういうところに心奪われるわけである。
ちなみにこの32mmのUtulensはXマウントだとフルサイズ換算で48mm程度の画角になる。もっと広角で撮りたい人は17mmのWtulensを選ぶといいだろう。
実際の撮影してる時の感覚だけど、いや、嘘偽りなく、これがフィルムカメラの写ルンですのようなのだ。光学ファインダーをのぞきながらサクサクとシャッターを切るわけだけど、その直後には当然画像なんか確認しない。写真と対面するのは帰宅してからだ。このリズムがやっぱり実にいい。
感度は手ブレ防止のためにISO6400とけっこう高めにセット。あと試し撮りだから、3種類のフィルムシミュレーションが同時に撮れるブラケット撮影モードにして、クラシックネガ/クラシッククローム/アクロスの3種類で撮ってみた。
その感想でいうと、個人的にはやはりフィルムらしいクラシックネガとアクロスがいい雰囲気だったかな。ピントも思ったより合っていて、これなら調整の必要もないかなと思った。(ピントが無限遠にきていない場合なんかは調整できるようだ)
写りのほうは、どうかな。これは個人の主観もあるんで、見て判断してもらえればと思うけど、僕的には想像したよりずっと「シャープにも撮れるんだな」と感じて、写ルンです的にもふわっと撮れるし、シーンによってはシャープにも撮れる、ちょっとジキルとハイド的な印象も持った。
このあたりは、ネットやSNSで検索すると、いろんな人が「デジタル写ルンです」的にいろいろ作例写真をアップしてくれているので、そちらもいろいろ眺めて判断してもらえたらと思う。
僕はというと…素直に「あ、いいな」と思った。クラシッククロームやアクロスモードで撮る写レンズのやわらかな描写もそうだけど、X-Pro3に装着した際の「写真機体験らしさ」がやっぱりいいなと。イメージ通りだったし、5000円台だったからこれはめっちゃお買い得でもあったなと。
実際、この写ルンです的な描写を好んで、メインでポートレートなんかを撮ってる人もいるくらいだから、これはひとつのクリエイティブな描写の世界なのである。
なんて語りつつも、まだわずかしか試し撮りできていないんで、引き続きいろいろな角度から試してみて、またこのブログのなかで感想や写真を載せていきたい。
まあでも、「で、どうなの?」と聞かれたら、「めっちゃ買いです」と答えるだろうな笑。それがきょうのところのファーストインプレッションである。
◎追記)ちなみにXマウント用といっても、それは付属のアダプターのマウントであり、レンズそのものはスクリューマウントのL39なので、一度購入すれば、あとはアダプターを交換することでいろんなカメラで楽しめる。いやあ、試し撮りは尽きないのである。
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