これをヴィンテージと呼ぶのかというのは人それぞれだと思うけど、僕的にはそのルーツのような軌跡に敬意を込めて「デジタルのヴィンテージカメラ」と思って使っていたりする。
FUJIFILM Xマウントの幕開けを飾った初代機X-Pro1と、同時に登場した初期の代表的フジノンレンズ、単焦点XF 35mm f1.4 R。そこにはやはり、なんとも言えない貫禄のようなものを感じるのは僕だけだろうか。
写真機としてならいまでも過不足なく使えるから、そういう実用面においてはヴィンテージと呼ぶのは不釣り合いかもしれない。たしかに登場当初はAFスピードの甘さなどもあったが、その後に何度となく繰り返されたファームウェア更新で、いまではAFスピードも別物のようだ。
今朝、なにげなく見かけた2本の記事も載せておこう。X100やX-Pro1など、富士フイルムのXマウントシステムの立ち上げにオブザーバーとして参画されていた写真家・内田ユキオさんのコラムだ。
Xマウント10周年の時の公式YouTubeで、開発者の人たちの当時の振り返りの座談会がなされた動画で観たけど、それまでコンデジしか作ってこなかったところから「高級機、上級機としてのシステムカメラ」をゼロから開発することは並大抵のことじゃなかったと。
そういう挑戦者たちの魂が込められた製品だから、やはり年数を経ても廃れないというか、いいモノはやはりいつまでもいいのだ。そういう根源的なことを教えてくれるカメラでもあるFUJIFILM X-Pro1。
僕はX-Pro3も使っているけど、魂を揺さぶられるのはX-Pro1かな。12年という年月は古さじゃない。むしろ迫力であり、価値なのだ。ぜひ、その魂が宿ったカメラで撮る瞬間の歓びを、ひとりでも多くの人に体験してほしい。そう、カメラ史の目撃者として。
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