Nikon Zfの最大の魅力は、そのヘリテージデザインといわれるなんともクラシックな佇まいであることは間違いない。でも、いざ使い始めると、このカメラがとてもバランスに秀でた万能機であることに気づく。
それは、性能しかり、実用性しかり、趣味性しかり、コスト面しかりである。
性能については言うまでもないけど、Nikon Z9やZ8に続くハイスペック機であり、そんなスペックを持ちながらこの価格で出てきたことは、もうコスト度外視の「Nikonの良心」だと思ったくらいなので。同じ感想を抱いた人は多いと思う。
そして、僕なんかが思うのは、Nikon Zfはどんなレンズを装着しても絵になるな、と感じるのである。コンパクトなレンズだとまさにフィルムカメラを思わせる姿になるし、ちょっと大ぶりなレンズを装着してもこれがなかなかカッコいい。
フルサイズミラーレス機だから「オールドレンズ母艦」とかとはよく言われるけど、それは「ルックス」も含めてそうだと感じていて、純正のZマウントレンズから各種オールドレンズ、またサードパーティのMFレンズやAFレンズのどれに着替えても良く似合うのはちょっと驚きでもある。
デザイナーが凄いといえばそうだし、それでいうとフイルムニコンのデザインがそもそも凄かったとも言える。単に懐かしい感情だけじゃなくて、「いま」の新しさも内包する汎用性といえばいいのかな。だから僕は、カメラ選びに迷ったら「Zfをおすすめする」というのが常なのだ。
こういうカメラはなかなかありそうで無い。クラシックな雰囲気ひとつとってもFUJIFILMのそれともまた違う。僕はFUJIユーザーでもあるので、そこは実はけっこう大きく感じている部分。つまり、どちらもそれぞれ異なる良さがあるから、両方を愛しているという感じだ。
それこそ日々いろんな新製品カメラが登場しているけど、そのなかでも埋もれることなく、独特の存在感を放ち、そしてそれはたぶん長く使っていても古くさくなるようなものではないだろう。そんな長く愛せる「愛機」としての存在感もまた、このNikon Zfを持つメリットだろう。
「迷ったら、Zfを選んでおく」。これがZfを日常使いするひとりのユーザーとしての偽りない感想だ。どこかの誰かの参考になれば幸いである。
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