少し前に「Nikon Z fcを手にして一年半、まだまだZ fcを使い倒せていない」とTwitterでつぶやいたのだけど、そのいちばんの理由は、僕の中でZ fcに合うレンズがいまひとつ定まっていなかったことが大きい。
なんとかZ fcを活性化しなくてはと考えていたところ、焦点工房さんから新しく発売されるレンズを提供いただけるとのことで、各種マウントの中で僕は迷わずZマウントを使わせてもらうことにした。(本記事はプロモーションPRを含みます)
それは、大正解だったと思う。まず、ルックスが素晴らしい。マウントアダプターを介さないということが、どれほどボディとレンズの原型デザインを楽しむうえで重要であるかを、この装着したフォルムを見るたびに納得させられる。
デザインがクラシックなのもいい。Zマウントはどうしてもレンズが大ぶりになりがちだけど、マウント接合部から前面へ少し小刻みに細く仕上がったスタイルは、Nikon純正レンズ以上にZ fcのクラシカルなデザインに合っているのではと感じる。どうだろう。
開放F値がF2なのも気に入っている。よく言われる光学設計的に無理をしないF2ゆえに、大きさも重さもコンパクトにでき、しかも豊かなボケを楽しめる。僕はもともとF2開放のレンズが好きだけど、このレンズも当たりだと思う。
ボケ好きの僕としては、これだけしっかりボケてくれれば言うことは無い。いや、想像していたより、ずっと深くなめらかなボケでちょっと驚いたくらいだ。
少し前に購入したf0.95のレンズもそうだけど、ここ最近の中華レンズの出来具合にはほんと驚いていて、僕の中の中華レンズの印象は間違いなく変わった。
Z fcはかなり軽く感じるボディだけど、僕の場合は指の滑り止めと底のプラスティック部分のガードのために革ケースを装着していること、またこのTTArtisan 25mm f2 Cはいいモノ感を感じさせる適度な重量があるんで、それも構えていて気持ちいい。
あと、少し薄暗い場所でも、絞りリングにクリック感があるんで扱いやすい。ピントリングもいい感じのヌルヌル感があり、これが本当に新品で一万円を切るレンズなのかと感心する。ここまで質感を高めてもこの価格帯で写真愛好家に良い体験をしてほしいと思う中華レンズのメーカーって、その志ちょっとカッコいいぞと思うのだ。
軽量コンパクトなことでサクサク撮れるというのもあるけど、フルサイズ換算で約38mmとなる画角なのも大きい。フィルムカメラ時代の大衆機なんかと同じ画角は、言うなれば誰にでも撮りやすい究極のスナップサイズ。
あと、25cmまで寄れるのも花撮りとかテーブルフォトをしたい人にも使いやすいと思う。どこかダメなところも触れたいところだけど、嘘偽りなく僕的には不満点がまず見つからないのだ。
いまはフィルムもずいぶん高騰して、じゃあデジカメでと思っても昨今の機材はなにかと値段が高価だったりする。そんななかでこうして一万円を切るようなレンズの存在は凄いことだし、もはや安かろう悪かろうではまったくないことを目の当たりにすると、カメラ人類を一人でも増やしたい僕としてはほんとうれしい。
とはいえ、このレンズの良さは、僕は値段よりもその佇まい、APS-C機専用のジャストサイズ感、そして驚くほどしっかり作り込まれたその質感だと思う。こういうレンズが一本あると間違いなくスナップは活性化するし、キズなんか気にせずラフにガンガン使い倒せる。
実際、僕の中でようやくZ fcに合うレンズが見つかった、という思いがすごくある。Zマウント以外にも各種マウントがあるんで、ちょっとカメラとスナップを活性化させたい人は、ぜひ一度お試しを。
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