
僕も最近、なんとなく直感的にいいなと感じて、新しく出たばかりの軽量コンパクトなレンズ〈Viltrox AF 50mm f2 Air〉を購入して使っているのだけど、この他にもViltroxは続々と新製品レンズを発表していて、いまとても元気なブランドに見える。
僕が手に入れたレンズは「AIRシリーズ」というもので価格も安価に抑えられたモノだけど、いまViltroxが大々的に打ち出しているように見えるのが「LABシリーズ」というハイグレードレンズたちだ。
中国製レンズといえば「低価格で、けっこう写りもいい」という手軽さをイメージする人が多いと思うが、このViltroxのLABシリーズのレンズたちは軽々と10万円を超えてくる。印象としては「高級高性能品」といった感じである。
ただ値段が高くなりビルドクオリティが上がったというだけじゃなく、スペックもいかにも本格的だ。35mm f1.2なんていう、国産レンズブランドでも象徴的なハイスペックの分野に果敢にも乗り込んできた、そんな印象なのである。
正直、そのメーカー広告や新製品リリースの情報しか見ていないからあくまで印象に過ぎないが、その並々ならぬ気合いみたいなものは間違いなく伝わってくるのだ。
確実なのは実機を試してみることだが、さすがに15万円オーバーのような価格帯なので、おいそれとは簡単に手に入れることはできない。
高性能レンズだけあってサイズや質量もかなり大きいから、軽快なスナップ機好きな僕にドンピシャなレンズではないということもあるが、世の中的にはちょっと「一石を投じる」みたいな注目製品でもあるから、しばらくはその評判みたいなものを気にしておきたいと考えている。
中国製レンズは特にAF化したここ一、二年、もの凄いスピードで性能と品質が進化していると感じる。もちろん、日本国内の錚々たるレンズメーカーの光学性能や品質面、性能面ではまだまだ細かな差は多数あると思うが、この先5年、10年とかを考えたら、どんなレンズ界の様相を呈しているのだろう、と興味深くもある。
僕個人的には数的スペックだけでレンズを選んだりはしないし、特にレンズの場合はボディと違ってかなり長い年数使い続けるモノだから、レンズ選びにおいてはデザインや思想まで含めたトータル価値のようなもので一期一会を楽しみたいと考えているが、そうした視点で見てもこれからの中国製レンズは無視でない存在だろう。
そんなタイミングもあってのことか、焦点工房さんの関連企業である映像嵐株式会社さんがViltroxの国内アフターケア体制を高めたViltrox日本総代理店を立ち上げたし、焦点工房さんとグループ会社である2ndfocusさんまでもがViltroxの製品取扱を始められているのを見ても、ただならぬ力の入れようを感じる。
しばらくは、日本国内におけるViltroxブランドの活性化ぷりに注目していきたいと、個人的には考えている。
◎本記事は別にViltroxさんに頼まれて書いたものではなく、個人的な興味関心で書いているのであしからず。