数日前にブログにRICOH GRのことを書いたのだけど、そのなかで後付けファインダーの存在が気になり始めたことに触れた。そこで紹介したGR公式動画の中の、菅原一剛さんが使っていた後付けファインダー〈GV-2〉がやけに印象に残ったのだ。
で、GV-2のことをネットでいろいろ調べてみたんだけど、絶賛する声もあれば、パララックスのズレやピント合わせもできないので意味なし…なんて声もあり、んー、こればかりは実際に使ってみないとなんとも言えないなと。
で、モノの割りには?正直けっこう高価と思える後付けファインダーなんだけど、思い切ってAmazonで注文し、きょう我が家に届いたのである。
光学ファインダーは精密部品でもあるんで、僕は新品を買うことに。値段はよそより少し高いかなと思ったけど、Amazon のリコーイメージング公式ショップで注文した。
届いた箱の中には上の写真のように、GV-2本体とともに巾着型の布ケースが入っていた。あとは取説と保証書が同梱されている。これで25,000円ほどする。たっかいなー!という感じは否めないが笑。
ネットで調べてみると、このGV-2はそもそもGR digital IIの時にアクセサリーとして発売を開始していて、その頃のコンデジの画角が4:3が主流だったから、ファインダー内のブライトフレームもいまだに4:3のままらしい。
そこだけは少し気にしていたのだけど、実際に使ってみると、まあそもそも「なんとなく枠内を目安に撮る」くらいの感覚だからまったく気にならない。クロップせずに28mmで撮れば、だいたいイメージ通りに撮れるんでなんら問題はないだろう。
それよりもだ。とにかく想像した以上に、このファインダーが明るくクリアな眺めで素晴らしい。いやほんと、ちょっと感動した。なんなら、あの世界一と思えるLeica M3のファインダーとブライトフレームを覗き込んだ時くらい軽い衝撃がある。
そんな光学ファインダーを覗きながら撮るGRは、もはやコンデジのGRというよりフィルム時代のGR1のような感慨深さがあるというとちょっと言い過ぎだろうか。でも、まさしくそんな撮影体験をイメージして後付けファインダーを手に入れたんで、試し撮りした時の感動はなかなかのものだった。
僕はひとまず背面モニターはオフにせずに、絞り値をモニターを見ながら変更して試し撮りしてみたけど、ピントも思ったより普通に合うし、パララックスもそれほど気にならない。絞って遠景を撮るならまったく気にせずに、フィルムGR1のようにスパスパとシャッターが切れるだろう。
なにより、この後付けファインダーを装着したGRのカッコいいことよ。素晴らしい眺めはファインダーの中だけじゃなく、GRそのものの見た目も想像以上に変わる。まあ多少饒舌になっているかもしないが、写真写り以上に実物はさらにカッコいい。
所有しているGR digital IIIと初代GRにつけてみたが、どちらにもバランスよく似合っていて、なんだかGR本体をリフレッシュしたかのようで、ここまで気持ちが高揚するなら25,000円は高くないかもしれない。28mmのGRなら今後新しい製品が出ても使い続けられるから、そういう意味では一生モノだしね。
ちなみに40mmのGRIIIxにはGV-3という後付けファインダーが別に用意されている。
まあ、後付けファインダーを装着したからといって、何か劇的に撮れる写真の描写が物理的に変わるわけではないはずなのだが、僕はこれ、けっこう変わると思った。やはり気分がノルし、背面モニターを見ながら撮るGRとは明らかに感覚が変わる。
それもEVFではなく光学ファインダーなのがいい。フレームやピントが多少アバウトになるのを織り込み済みでスナップする感じが、なんとも「写真機」のアレなのである。
いやあ、もうほんと、もっとはやく後付けファインダーを使っていればよかったなと。たしかに、皮の専用ケースに収まらなくなるとか、値段が高いとかで僕もちょっと敬遠してきたのだけど、いざ使ってみるとそんなことはどこかに吹っ飛ぶくらい感動する。大袈裟と言われようが、僕は個人はそう感じる。
なんかね、後付けファインダーを装着することで、本当の意味のGRが「完成」するみたいな感覚と言えばいいのかな。なんでもそうだけど、食わず嫌いはダメだなと再認識した。
というわけで、結果的にはお値段以上の価値を見出して、実に満足している。明日からGRで撮ることがますます楽しみでならないし、間違いなくスナップはよりフィジカルなものへと昇華していくことだろう。そういう気分をハイにするパワーが、この後付けファインダーGV-2にはある。
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