OM System OM-3 レビュー

ついに我が家へOM System OM-3がやって来た、という話。

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OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II

さて、何から書けばいいだろうか、という感じだけど、ひとまず無事に本日OM-3が届いたので、その備忘録としてブログを書き残しておきたいと思う。

僕はカメラやレンズについては発売から数年経過して購入することも多々あるので、どうしても発売日になきゃいけないとわけではなかったのだけど、OM-3発表直後に予約したこともあって、発売日の午前中に届けてくれたOM Systemオンラインストアさんには感謝したい。

やはりね、実物を手にすると、歓びが溢れ出るというか、想像していた以上に感激しているじぶんに気づくのである。

OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II

もともとOLMPUSのフィルム一眼レフOM-1Nのユーザーだったので、2/6のあのOM-3の発表には感慨深いものがあって、気がついたら衝動を抑えきれず、OM-3を予約していたのである。感覚的には、思わずOM Systemさんに「よくやった!に1票!」みたいな行動だ。

おかげで、財布は予期せぬ出費に見舞われ、なおかつ今年の抱負であった「カメラは増やさない。レンズとアクセサリーは時と場合による」というじぶんへの約束までもいきなり2月に破ってしまう結果となった。面目ないとはまさにこのことである。

しかし、そこまではちゃめちゃな行動に出てよかったなと今は思う。なにせ、目の前にこの旧OM-1オマージュの新OM-3が佇んでいるわけだから。

かつてのOM-1と、こんどのOM-3。写真は公式YouTubeより

写真を見てもらってどこまで伝わるか分からないが、ネット記事や製品紹介サイトなどで見かける製品写真よりも、実物は数段良いと個人的には思う。

それはお金がかかっているから良いとかっていう類のものではなくて、カメラの全身にちょっと宿っているものを感じるというか。レトロ調のデザインのデジカメは他にもあるが、このOM-3のラインには抑揚があるというか、機械で書いた線とは異なる面影を持っているのである。

それは僕がかつてのOM-1に抱いた米谷さんシンドロームのせいもあることは否定しないが、それでもOM-3は五感に訴えてくるものがある。それは、OLYMPUS PEN-Fに感じたものと同じ種類か、もしくはそれ以上だ。オリンパスファンとはいえ、そうした感情を令和の時代に蘇られせくれたOM Systemの開発陣には敬意を表したい。

そうそう、なぜPEN-Fから今回、OM-3へ移行しようと思ったかというと、実用上の理由もちょっとあった。それは、バッテリーの持ち具合のこと。さすがにPEN-Fもけっこうな年数を経ていることもあり、写真機としての機能に不満はまったくなかったが、バッテリーの減りの早さだけはずっと気になっていた。

それと、防塵防滴性能。これもシーンを選ばす使いたいスナップシューターとしては、やはり欲しい性能。PEN-Fの使い良さに、このバッテリーの持ちの良さと防塵防滴性能が載ったPEN-F後継機が出るといいな、という思いも常にどこかにあったのだ。

そういう意味では、いざOM-3を手にすると、これが正当なPEN-Fの後継機といっていいんじゃないかと確信する。先にデモ機を使われていろいろ試されていた写真家の中藤毅彦さんもそのようなことを仰っていたので、実物を手にしてその意味を再確認しているところだ。

OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II

実際、OM-3を手にとると、フィーリングはPEN-Fとまさに同じ感覚。ストリートで手に適度に吸い付くコンパクトさと軽さ。グリップは無いんだけど、妙に手の中の収まりがいい。そこはやっぱりマイクロフォーサーズならではのフィジカルに感じる特性だろう。

シャッターフィールも期待通り気持ちいい。僕はPEN-Fのシャッターフィールをいたく気に入っていたが、OM-3はそれよりもマットなフィーリングで、これはこれでまたシャッターがすすむのだ。ご存知の通り、中身はフラッグシップ機のOM-1 Mark IIとほぼ同じなので、その分だけ高級感が増した、というところだろう。

OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II
OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II
OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II

ファインダーの見えは、特別良いとも思わないが、特別悪いとも思わない、カジュアルにスナップを楽しむカメラとしては申し分ないレベルにあると思う。SDカードがシングルスロットであることも、趣味のカメラとして楽しむ分には個人的にはなんら問題ない。それよりも、OM-1 Mar IIと同じバッテリーを用いて、ここまでコンパクト化したことのメリットのほうが大きいと思う。

描写性能やそれにまつわる特徴的な機能については、まだ何かを語れるほど写真を撮っていないので、またおいおいこのブログで紹介していきたいと思うが、少し試し撮りしてみた感じだと、2型になった単焦点レンズ M.Zuiko Digital 25mm f1.8 IIの存在もとても良い。

OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II

それはボディデザインととても良く似合ったフォルムであることもそうだが、防塵防滴仕様になったことが精神的にも良い。まあ、僕の場合は防塵防滴じゃないレンズなどもけっこう悪天候で連れ出してしまう質なので、そういう意味でもダメなじぶんに対するお守りのような安心感がある。これはけっこう大事なこと。

とまあ、いろいろ書いてはいるけど、このカメラの最高性能は、間違いなく「持っていて心地よい」ということだ。それは所有欲としての満足感でもあるし、どこへでも気兼ねなく持ち出せるさりげなさでもある。こういうカメラ型一台あると、自然とシャッターを切る機会も増えると思う。それこそが、このカメラの最高性能。

OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II
OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II
OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II

ずっと眺めていたくなるカメラというのは、ずっと一緒にいたいと思うカメラであり、それは写真機といる時間を人生のなかに増やしてくれる。そう、フィルムOM-1を気軽に連れ歩いて日常を少し豊かにするあの感覚。それが、このOM-3にば思想として受け継がれている。

単にデザインをクラシックにしたわけじゃない。米谷さんやそのチームが目指した写真をもっと気軽に楽しむ思想が、現代的な解釈で再生されているのだ。まあ、アマチュア写真愛好家の世界片隅からの感想ではあるが、いちおう一人はこんなふうに感じているわけで、嘘にはならないと思う。

OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II
OM System OM-3, M.Zuiko digital 25mm f1.8 II

ちょっと饒舌が過ぎた話になったかもしれないが、これがOM-3を手にしたはじめての日の感想だ。どこかの誰かのなにかしらの参考になれば幸いだ。

最後にこのOM-3を世に送り出してくれたOM Systemの開発陣の皆さんに「ありがとう」という賛辞と、これからますます夢を膨らませてほしいというエールを送って終わりにしたいと思う。GJ!だぞ、OMデジタルソリューションズ!