特に意識しているわけじゃないんだけど、スナップしてる道中で赤いものを見かけると、ついつい嬉しくなってシャッターを切っていたりする。
分かりやすいものでいうと、コカコーラの自動販売機なんかは、ほぼ必ず撮る笑。あと郵便配達の赤いバイクとか自転車とか。
じぶんでも理由はよくわからない。でも、なんとなく思うのは、日本の空気のせいもあるのかもしれないけど、街中って意外と暗いというか、灰色の光景だったりすると思っていて。
そんなちょっと色の乏しい光景の中に、差し色のようにふっと現れて辺りを少しビビッドにする赤色に惹かれるんじゃないかと思ってる。写真的にも赤い差し色がアクセントになることもあるし。
FUJIFILMのフィルムシミュレーション「クラシックネガ」でも赤色を撮るのが好きだし、CCDセンサー機でも赤色は写真の中でちょっとだけ主張するんで、やはり好んで撮っているところがある。
考えてみると、ライカ使いの人の中でも割と敬遠する人が多い赤バッジの個体を僕がいま好んで使っているのは、深層心理的に街中の赤い差し色に惹かれるのと同じなのかもしれない笑。意外と赤が好きなのか、僕は。
ちなみに他の色はどうなのか?と考えてみると、黄色とかも街中で見かけると撮ってる率が高い気がする。これも殺風景な中にあってポッと灯りがともるような感じがして、後から見ると黄色が差し色になっている写真も多い気がする。
僕はあまり意識していないけど、ピンクとか青も撮ってるかな。いや、色はいろいろ撮ってるな笑。写真をやってると「しばらくモノクロームだけで撮ってみようかな」とかたびたび考えるんだけど、いつの間にかカラーで撮ることに戻っているのは、僕の中で色に対する嗜好があるのかもしれない。
赤色で思い出したけど、ソール・ライターのあの赤い傘の印象的な写真がなんとなく頭の中にこびりついている。ソールのライターはポジフィルムで撮っていたから、より赤とか差し色の鮮烈さが印象的なのかもしれない。
ゴダクローム64なんかも、赤系やオレンジ系、黄色系の色味が特徴的だと言われるけど、そういう潜在的な憧れが僕の中にあるのかな。クラシックな写真といえばモノクロームが代表的だけど、僕の中のクラシックにはソール・ライターや、アーリーカラーのエグルストンのイメージも強い。
まあ、そんな偉大な写真家たちの写真とは比べものにならない日常スナップを撮っているわけだけど、心はやっぱり無意識に憧れの存在を追いかけるものだし、それもまた密かなスナップの楽しみだったりするのだ。
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