
最近のカメラは手ぶれ補正機能が載っているのが当たり前みたいになってきたから、ミラーレス機とはいえけっこうボディに厚みがあるカメラが多い。
それからすると、FUJIFILMの手ぶれ補正無しのカメラたちの薄さはけっこう際立つ。見た目から「細っ!」と思うし、実際に手にしてみるとちょっと感動的なくらい薄さを体感する。
それこそ感覚的には機械式フィルムカメラの「あの感触」を想起する。センサーサイズがAPS-Cであることも効果として大きくて、FUJIFILM XシリーズがあえてAPS-Cセンサーサイズをチョイスしていることに納得できるレベルだ。

たしかに手ぶれ補正があれば、ちょっとしたスローシャッター感覚でも撮影できるし、暗所なども撮影が容易になる。でも、僕自身は手ぶれ補正があるモノと無いモノが混在しているかたちで所有カメラを使い回しているけど、その有無を意識したことはほぼ無い。
むしろ、微妙な手ブレはリアリティが醸し出されて好きなくらいだから、あまり参考意見にはならないかもしれないけど。でも、まあフィルムカメラのようにある程度しっかり構えて撮れば、特に明るいレンズなんかついていれば手ぶれは大して気にならない(意識していない、というほうが正解かな)。
それよりも実用的には薄くてコンパクトであることのほうが、体感的にメリットを感じることが多い。たぶん僕が気軽にカメラをひょいとぶら下げて出かけるスナップ写真を好む撮影スタイルだからだと思う。



そう考えると、いま話題のX100VIは手ぶれ補正を載せたにも関わらず厚さをプラス2mmに抑えているのは、なかなか画期的だろう。高画素機ゆえに手ぶれ補正があったほうがベストとはいえ、そのサイズに抑えるのはかなりの努力を要したと思われる。
カメラの厚みというのは、本当に微妙な厚さでも手の中ではけっこう大きな差として感じるからね。僕は手も大きくないから、特にそう感じるのかもしれないけど、SONY α7シリーズも断然、手ぶれ補正の無い薄さが際立った初代が好きだった。
手ぶれ補正を載せたのにコンパクト、という意味ではRICOH GRIIIが絶品だろうね。GRIIIについては前機種よりコンパクトになって登場してきたから、それはもう驚いて、思わず発売日に買ってしまったからね笑。



最近、僕は少々大ぶりなカメラをじっくり構えて撮ることも好きだから、コンパクト至上主義ということは無いんだけど、ある程度長い時間撮り歩くことが想像できる時なんかは、できるだけ経理コンパクトなカメラを選ぶ。重さや厚みが時間の経過と共にジワジワと効いてくるからね。
理想をいえば、これから出てくるミラーレス機も、機能を増やすだけじゃなくて、その薄さへの技術革新が進むといいのにな、と個人的には思うけど、ここはなかなかむずかしいんじゃないかな。どうかな。
と、こんなことを書いていると、また手ぶれ補正の無い薄型ボディのカメラでひらりひらりと撮りに出かけたくなるのだ。X-E1とかX-Pro3とかX100Vとね。「薄さ」もまた、撮影に所作や行動をもたらすひとつのチャーミングポイントなのだ。

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