
装着写真を見ると前方にけっこう大きめのフォルムに見えるかもだけど、実物はレンズ部が特に大きいという印象はなく、重さも感じない。Nikkor Z 50mm f1.4はAPS-C機でも活用したい一本だ。
APS-C機だと75mm程度の中望遠になるから、これ一本あれば、フルサイズ機で50mm、APS-C機で75mmと使い分けできるのも、僕みたいにZfとZfcを使っている人間には実に使い勝手がいいのだ。
写りのほうは単純にフルサイズ機に装着した時とは比べられないが、APS-C機だとクロップされる分、さらにおいしいレンズの中央付近をメインに使うことを考えれば、その写りの良さはイメージしてもらえると思うし、実際使ってみても「やはり、いいレンズだ」という印象を抱く。
Zfcのメインレンズは、よりコンパクトなNikkor Z 40mm f2にしているけど、サイズ的な取り回しの良さも確認できたので、今後はZfとZfcとの間で、Z40mmとZ50mmのレンズを入れ替えつつ、シーンによって両者の描写を堪能したいと考えている。
あらためてだけど、Nikkor Zマウントレンズの中でも基本的な2本となるZ40mm f2とZ 50mm f1.4の写りは、本当に素晴らしい域にあるなと感じている。決して値段も高価ではない、ある意味スタンダードな2本だけど、このあたりの親しみやすいレンズにも手を抜かないニコンの精神性を感じる。



もちろん、より高価なZマウントのレンズは多数あるわけだけど、僕のようにクラシックなスタイルのZマウント機を好む場合、その使い勝手やルックスの良さから、こうした小ぶりでスタンダードなレンズは必需品だ。そうしたレンズでもZの世界を大いに感じれるという、その歓びは大きい。
マニュアルフォーカスのレンズやオールドレンズを装着するのも楽しいのだけど、Zマウント機にはぜひともニッコールのスタンダードなレンズたちも合わせてみてほしい。僕なんかは、どちらかといえばマニュアルフォーカス好きな人間だけど、最近はすっかり純正のAFレンズの使い良さにハマっている。




なにげなくシャッターを切っても、ちょっとじぶんても驚くような写真の画像がファインダーや背面モニターに現れて、ひとりニヤニヤしながらスナップを楽しんでいる。そして、そのたびに「Nikonはやっぱ、やるなあ」と感心するのである。
