Canon EOS D60

僕のD60は、NikonじゃなくてCanon製である。

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Canon EOS D60, EF 50mm f1.8 II

D40とかD70とかD二桁機といえばNikonを想起する人が多いと思うけど、僕が手に入れたD60(60Dではない)は正真正銘Canon製のデジタル一眼レフである。

いや、知った風に話してるけど、僕も実はCanonにD60があることを最近まで知らなかった。2機種だけなんだけど、Canon にもD二桁機のCanon EOS D30とCanon EOS D60が存在するのである。

実はCanonがアマチュアユーザーへ民生用として2000年に初めて自社開発のCMOSセンサーを載せて世に送り出したデジタル一眼レフ機がEOS D30、その二年後に後継機としてEOS D60を発表。その後、10Dとなり「Dの文字が数字の後ろにつくキヤノンスタイル」になっていったのだ。(正確にはD60の前にプロ用の「1D」が出ていたみたいだけど。)

このブログのD60はつまり、Canonがアマチュアユーザー向けに登場させた二代目の一眼レフ機。EOS D30が登場した2000年はまだ銀塩機のEOS7が普通に発売されていたわけだから、Canon EOS D30やD60はある意味、フィルムカメラの延長線上で作られた感が色濃いデジタル一眼レフなんじゃないかと思ってる(真相は分からない)。

こちらが銀塩機のCanon EOS 7

けれど、こうして外観を見てもまさしくEOS7かと思うようなルックスをしている。僕はEOS7を所有しているけど、EOS D60を一目見てこれはデジタルEOS7じゃないか!とリアルに思ったので。

実際、EOS7に装着していたEFレンズがそのままD60にも使えるんで、僕もそうしてEOS7からD60にレンズを付け替えた。ストラップも同じにすると、本当にこの二つはぱっと見、瓜二つなのだ。

センサーサイズはキヤノン版のAPS-Cなんで、レンズの焦点距離はフルサイズ換算で約1.6倍になる。630万画素、ISOは最高1000まで、シャッタースピードは1/4000s。記憶メディアはCFカードで、感覚的にはNikonのこの頃のCCD機であるD70やD200と同じ感覚。それゆえにまた「Dが前につく二桁機」としては少々ややこしいのである。

Canon EOS D60の背面部

しかし、こうして見ると、2002年当時でしっかりCanonレフ機の原型をしているし、いやそれを言うなら、AFフィルム機の頃からCanonの一眼レフ機は完成形の域にあったのだろう。EOS7のスマートさがむしろ目につく。

ところで、なぜ僕がいまさらそんな古いCanonのデジタル一眼レフを手にしているかといえば、それはもう他のカメラと同様、そのクラシックなスタイルと描写に興味津々だからである。少し前から、CCD機など古い一眼レフに再びハマっていて、そうなるとCMOSセンサーとはいえ初期のオールドキヤノンにも触れないわけにはいかない、というワケである。

あと、近ごろのフィルムの高騰でフィルムカメラとそのレンズの登板が減っているので、フィルムカメラにつけているレンズをデジカメに付け替えて楽しもう、という意識があることもオールドデジカメにいま目がいってる要因かな。

カメラを始めたのがNikonのデジタル一眼レフだったから、たしかにCanon機はどこか疎遠な感じではあったけど、嫌いなわけではないし、Canon機は実はこれまで3台ほど手に入れてたまに使っている。このD60は僕の中の4台目のCanon機ということになる。

このD60、2002年の発売当時はなんと35万円ほどで売られていた高級機で、しかもプロ用のEOS 1Dよりも高い画素数で送り出されたなかなかの代物。それが20年の歳月を経ていまや数千円で手に入れることができるのだ。

だったら、試さない手はないだろうというのが、クラシックなスタイル好きの僕のスタンス。これだけリーズナブルであれば、例え壊れて使えなくなろうとも納得がいく。それよりもなによりも、使えるうちに体験しておこうという気持ちがやはり芽生える。

Canon EOS D60, EF 50mm f1.8 II

まだ満足に試し撮りもしていないが、現段階でひとつ言えるのは、シャッターフィールがいかにも銀塩EOSを彷彿させて気持ちいいということ。その音色のシャッターを切るだけで、買値の元がとれるというものである。

ちなみにバッテリーはさすがに経年劣化が予想されるんで、ザードパーティのものだけど新しいバッテリーを注文することにした。安いんで、これなら遊び道具としての予算の範疇で気にならない。

ボディも破格、レンズは銀塩EOSのものを使い回し、それでこれだけ時空を超えてワクワクできるのである。オールドデジカメの世界は、いまが「まだ使える個体を出会えるラストチャンス」のようなもの。当時は高価で手が出なかった憧れの名機たちを、その少し型遅れな癒し感も堪能しながら楽しむのが、いかにも大人の遊びとしてマルなのだ。

作例みたいなものや使用感は、また後日このブログやTwitterにて。さて、CanonのみならずNikon、PENTAX、SONY等々、あなたはどんなオールドデジカメを物色する旅に出るのだろうか笑。

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