カメラへの思い

初めてカメラを手にしたその日から「一生、試し撮り」が続くのである。

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もちろん、すべての人がそうというわけじゃない。カメラを初めて購入してはみたものの、レンズは最初のキットレンズ以降、特に増やすこともなく満足しているという人もかなりいると思うので。いや、そういう人のほうが多いのかな。

でも、僕の経験からいうと、いわゆるズームレンズのキットだと確かに「記録用カメラ」として十分満足していくと思うのだけど、ふと妄想がよぎって単焦点レンズを追加したりすると、途端に「永遠に続く試し撮りの旅」が始まるのである。

そう、次々と新たなめぼしいレンズが思い浮かび、それを試さずにはいられなくなるのである。僕はこれは「沼」とは呼んでいない。素晴らしい「旅」だと規定しておる。

つまり「ブツ欲」でもない。強いて言えば「試したい欲」なのだ。

PENTAX K10D GP, smc PENTAX-M 50/2

人間の文明の進化は、まさにこの「未知なる世界を試したい」という本能的欲望がエネルギーになって次々と革新を重ねてきたと言っていいだろう。つまり、恥じることはない、人間なら誰しもが心の中に宿らせている「希望」のようなものなのだ。

そんなこと言ってたら、試したいモノやコトばかりで、家庭内財政が破産するじゃないか?と思われるかもしれないが、そこは上手くできていて、買える範囲のモノしか試せない。財布や家庭内財務大臣の苦言によってある程度のところでブレーキが効くのだ。

もっと言えば「工夫」も生まれる。試したいといってなんでもかんでも高価なモノに目を向けるのではなく、安いんだけどユニークなもの、秀逸なんだけど世の中的には隠れアイテムなもの、買えば高いけど借りれば安くあがるもの、工夫次第で「試したい欲」は連続的に楽しむことが十分可能だ。

Nikon D200, Ai AF 50/1.8D

要はモノの質がどうのこうのというより、試し撮りを絶やさないことが、好奇心をいつまでもフレッシュに保つのである。もっといえば、モノじゃなくてもコトを試す。さまざまな撮り方を実験と化学するなら、試したい欲はまさに無限大だ。

カメラは時としてマニアックだとかオタク的アイテムとも言われるが、僕は知的好奇心を刺激しまくってくれるゆえの「モノ・コトへの飽くなき追求」みたいなものだと思っている。プロじゃなくてもそうした「追求」が楽しめるのだ。

僕なんかは「一生、試し撮り」はまだまだの身だが、たまに恐ろしく追求している人を見かけると、痛快で見てるこちらも嬉しくなる。その姿はある意味「アルチザン」だ。そんな域へと船出したいなと常々思う。それが我々、趣味人のカメラ道なのだ。

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