SIGMA fp レビュー

いまだにフルサイズでヒュンヒュン撮るなら、SIGMA fp。

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SIGMA fp

「いまだに」と書くとやけに古いカメラに思われてしまうが、発売から5年ほどなので決して古いというわけではない。ただ、ここにきてどうやら生産完了品になっているみたいな話も聞くので、そうかあ、ラインナップに残しておけばいいのにとちょっと思ったりしてる。

Sigma BFでフルサイズ機の新スペックを披露したシグマ社だから、SIGMA fpもそのスペックでリファインされる感じなのかな。製品サイクル的にはそういうイメージだろう。

たしかにSIGMA fp的には多少の古さを感じないこともない。電源を入れてからの起動時間がもうちょい速いほうがいいとか、AF性能がもうちょい精度が上がるといいとか、白とびのしやすさがもうちょい改善されるといいとか。

でも、すべて「もうちょい」という程度で、特段気になるレベルではない。それよりも発表時から変わらないフルサイズ世界最小最軽量クラスの軽快さはあいかわらず独創的だし、そこから切り取られる画力の見事さはさすがフルサイズというハイクオリティなもの。

そうだな、イメージ的には「フルサイズのレンズ交換できるGR」という感じだろうね。ファインダーが無いけど、不思議とGR同様にファインダーが無いことが使っていて気にならない。多少レンズの出っ張りはあるけど、肌身離さずどこへでも持ち出せるスナップシューターといったところだろう。

そういう、ありそうであまり無い立ち位置ゆえに、けっこう熱烈なSIGMA fpフリークの人も多い印象がある。そのコンパクトでミニマルな存在感的に、ちょっとペット的なイメージもあるのか、いっしよに暮らしていて愛らしく尊いのだ。こうなると、なかなか手放すという発想も生まれない。

SIGMA fp, EVF-11, Summicron 50 1st
SIGMA fp, 45mm f2.8 DG DN
SIGMA fp, LVF-11, 45mm f2.8 DG DN

けれど、これからは新品で在庫を探すのはなかなかむずかしくなっていくんだろうね。SIGMA fpにかぎらないけど、個性的なカメラは市場に出回っている台数も決して膨大ではないから、一度手放すとなかなか再び手に入れるのはむずかしくなる。そういう意味でも、個人的にはずっと手元に置いておきたいと思わせられる一台だ。

思いつきだけど、スペシャルカラーなどを投入してラインナップに残していけばいいのに、なんて考えたりもするけど、もう5年前の部材の調達やその維持がむずかしいのかな。まあ、SIGMAのカメラに「フルサイズ」の道を切り拓いた貴重な製品でもあるので、その意思は後継機にもいい感じで継承してもらいたい。

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