そういえば、X100Vのモノクロスナップもアップしていなかったから、きょうはそちらの写真も街の記憶として記事に残しておきたいと思う。
タイトル通り、フィルムシミュレーションは「ACROS」モード。すべて画角はフルサイズ換算で35mm、絞りはF8通し、感度はオートだったと思う。
X100Vはもともとフィルムシミュレーション「クラシックネガ」で撮りたくて手に入れたところがあるんだけど、X-E3で撮っていた頃から「ACROS」は僕の中でかなりお気に入りのフィルムシミュレーション。以前、RICOH GRでモノクロスナップしていた頃の名残りもあって、ストリートではよくACROSを使う。
富士フイルムのフィルムシミュレーション開発者の方々のインタビュー記事によると、当然、機種によってセンサーなどの世代の違いなどがあればフィルムシミュレーションの描写も異なると言われてるんで、X-E3(レンズも異なるけど)とX100Vの描写の違いなんかも見てもらえると良いと思う。
スタンダードの白黒はPROVIAベースでモノクロ化してるけど、ACROSはなにか根本から作りを変えていて、粒状感の出し方も普通では考えられない変態的なことをしているとインタビュー動画か記事で読んだことがある。まあやはり、フィルム会社としてこの実在するアクロスというフィルムに対するこだわりは尋常じゃないのである。
どうだろうか。FUJIFILMの最新のセンサーが紡ぎ出すモノクロームは、他の世代のFUJI機や他メーカーのカメラの白黒と違いがあるだろうか。
かのアンリ・カルティエ=ブレッソンは、カラーフィルムで撮れる時代になってもしばらくモノクロフィルムばかりで撮っていたという。たしか、カラーの現像技術やプリント技術がブレッソンの求める描写の質に追いついていないことから、モノクロフィルムを使い続けた…といったような理由だったと記憶してるけど(間違ってたらごめん)、モノクロ写真はやはり「残すもの」が違うとは思う。カラー写真とは明らかに異なるその場の空気が写り込む。それはやっぱりあると思うんだ。
なにより、これだけ技術が進歩した現在でも、あえてモノクロを愛する人たちが大勢いる。実は僕の場合は、フィルムでもモノクロで撮りたいんだけど、いつも利用しているラボにもうモノクロ現像機がなくて、フィルムで撮る時はいつもカラーネガなんだよね。その反動で、デジタルで撮る時はモノクロで撮ることが多い。そういう意味でも、ACROSの世界をこうしてデジタルで味わえるのはかなり感慨深い。僕がFUJIFILMのカメラをこよなく愛する理由の大きなひとつである。
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