僕にとってはFUJIFILMといえば「X-Proシリーズ」という印象が強くて、いまもすでに販売が終了した初代X-Pro1とX-Pro3を使っている。
世の中はすっかりミラーレス時代になったが、いまだにX-Pro3と同じ立ち位置と思えるカメラは見当たらないので、そういう意味でも10年ほど前からX-Proシリーズが「FUJIFILMの顔」のような存在だったんじゃないだろうか。
いわゆるレンジファインダースタイルといわれるそのフォルムや、OVFも選べるハイブリッドビューファインダーは唯一無二だから、おそらく現在は後継機であるX-Pro4(仮称)の開発が着々と遂行されていると思うが、妄想としては来年登場だろうか。先日のX Summitで開発発表の予告があった製品は、僕はこの流れの新型機と見ているがどうだろうね。
でも、新型機だから欲しいというわけじゃなく、「そのカメラだから欲しい」と思って手にした人たちがきっと多いのがX-Proシリーズの各製品だから、僕なんかもできればX-Pro1とX-Pro3はずっと使い続けたいという思いがある。
ただ、近ごろの富士フイルムさんは、販売終了後に他社よりもかなり早めにバッテリーのディスコンや修理対応期間の終了を耳にしたりするんで、このあたりの傾向はたしかにちょっと気になるところ。まあ、企業の「経営効率」という観点からいえば正しいのだろうけど、愛用者としては悩ましいよね。
その都度、新製品に買い替えていけばいいじゃないかという発想もあるだろうけど、カメラというのは「愛機」と呼ぶくらいだから、そこにかなりの思い入れと思い出が詰まっている。新製品が欲しいという欲よりも勝る感情だったりするから、単なる実用品の「買い替え」とはちよっと事情も異なる。
そのあたり、関与する人の立場によって理想とすることが異なるから、なかなか何が正解とも言えないのだけど、X-Proシリーズを愛し過ぎてるゆえにふと頭によぎることでもある。まあ、世界の片隅の小さな思いなので、だからどうという話ではないのだけど。
そんなことを思うからかな、最近またM型デジタルライカを多用していたりもする。デジタルカメラである以上、同じく何十年も使い続けられるものではないけど、それでもいまだにM8の新品バッテリーをライカストアが提供し続けているくらいだから、なにかそこにブランドとしての「使い続けることへのリスペクト」も感じる。
そうやって、いくつかの選択肢を織り交ぜながら、気に入ったカメラをひとつでも多く、ずっと使い続けられるじぶんなりの環境を維持していければなといまは考えている。そのなかにはフィルムという選択肢もまぜながら。写真機はいま、どう未来へつながっていくかという過渡期にあるのかもしれないね。
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