このブログにも少し前に書いたのだけど、FUJIFILM GFX用に中一光学のMitakon Speedmaster 65mm f1.4を購入したところ、焦点工房さんから「新しく出たレンズと撮り比べてみませんか?」と、新型のMitakon 80mm f1.6をお借りして、しばらくいろいろ撮り比べていた。
焦点距離や明るさが似ている2本なので、購入検討する際にどちらにするか?と迷われてる人も多いと思う。
僕はすでに65/1.4を購入していたんで、80/1.6は特段購入するつもりはなかったのだけど、せっかくの機会だから2本を撮り比べできるのも貴重だと思い、新型レンズもお借りしてみた。そんな様子は以下の過去記事をご覧ください。
実際に撮り比べをある程度した結果、なるほど、これは焦点距離も開放値も変更してきただけあって、単純な新旧の2本じゃないな…ということがだんだんと分かってくるのだ。それでも安くはないし、心残りはあるけど80/1.6は返却しなければと一度は考えていた。
しかし…、最後は結局、後ろ髪を引かれるのを我慢することができず、2本目のMitakonとして購入することを決めたのだ。まあ、普通に考えたら、この似たような2本を両方とも購入することはあまり頭に浮かばないと思うが、実際に2本を使い比べたひとりの写真愛好家の行動だ。
まあ、試写でしばらく使っているうちに情というか愛着がわいたことも大きいが、いちおう僕があえて80/1.6も手元にあったほうがいいと考えた理由はこうだ。
「80/1.6のほうが寄れるし、その最短撮影距離で開放で撮ってもそれほど描写が甘くならない最新描写性能がある。65/1.4は少し離れた撮影と収差の残る滲みを楽しむレンズとし、この80/1.6はより近接撮影を楽しむレンズとしよう。」
と考えたのだ。そう、80/1.6はさすが新製品だけあって、作りや描写のすべてにおいて洗練されていることは確かで、特に描写においては開放値で最短撮影距離まで寄っても、それほど描写が破綻しないのだ。まあ、あくまで65/1.4と比べてということと、僕の甘い描写の好みの問題だけど。
これとて、2本とも少し絞ればどちらも端正な描写になると思われるが、まあ僕の場合は極度のボケ好きなので、開放付近の2本の違いが「この2本は異なるレンズ」という認識にはっきりつながったということ。2本を使い分けるイメージがじぶんの中に明瞭になった、ということだ。
まあでも、つまり〈Mitakon〉が気に入ったんだろうね笑。このレンズが、僕の日々のGFXとの過ごし方にとても合ってたんだ。純正レンズのようにAFがあるわけじゃないし、軽いわけでもない。でも、中判カメラで一枚一枚撮っているという体験が、Mitakonのレンズたちは濃厚だったのだ。
この感想のようなブログがどれほどの人の参考になるかは分からないが、いちおう備忘録として書き残しておこうと。そして、これからこそ、この2本をさらにじっくり撮り比べていこうと。この秋の三連休が、個人的にはそんなひとつの節目になった。
レンズの描写、特に開放付近の描写は、そのレンズの個性が出る(出やすい、かな)。そして、僕はこの開放付近の個性を味わうのが大好物だ。たとえ収差の甘さと言われようが、やはりレンズそれぞれの個性を楽しみたいというのが、僕の場合趣味の写真のひとつのスパイス、いやメインディッシュかもしれないな笑。
というわけで、きょうはお借りしていたレンズが、僕の2本目のMitakonになったという話。本格的にじっくり時間をかけての撮り比べはむしろこれからが本番みたいなものだから、興味のある人はたまにブログをのぞいてもらえればと思う。そして、このブログがどこかの誰かの参考になれば幸いだ。
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