カメラを使い始めて、なんとなく夏は小さなカメラを持つようになった。大ぶりなカメラの手応えもいいけど、強い日差しと汗ばむ暑さでどことなく足取りが重くなる夏は、軽量コンパクトなカメラがやっぱり楽で、写真欲を落とさず夏を乗り切る最良の方法だ。
僕の場合だと、コンデジならRICOH GRかFUJIFILM X100V、レンズ交換式ならFUJIFILM X-E4にコンパクトなレンズXF 18mm f2をつけて撮る感じ。オールドデジカメなら、CCDのRICOH GR digitalもおもしろいし、ズームコンパクトならFUJIFILM X10やCanon PowerShot G7も少し離れた所からズームで寄れて夏向きかもしれない。
あと、フィルムカメラならハーフサイズカメラのOLYMPUS PENシリーズ、35mm判ならKonica C35や目測機のRollei35なんかが僕の中の定番だ。少し重さはあるけど、バルナックライカ(僕の場合はLeica IIIa)もコンパクトな気分で夏の道を闊歩できて、やっぱり「小さいは正義」だと夏が来るたびに思う。
僕はファインダーのあるカメラが好みではあるけど、夏の強い日差しの中でスナップする時は、特にEVFなんかだと正確な描写は掴みづらいから、ファインダーのないカメラで画角確認程度のほぼノーファインダーで撮るのもサクサク撮れていいと思う。それこそGRやデジタルのOLMPUS PENシリーズなんかは、より小さくて「夏用カメラ」には最適かもしれない。
とにかく夏は、あまりの暑さに立ち止まらずに通過してしまいがち。もちろん、それでもいいんだけど、夏の風景というのはやはりどこか情緒にあふれてるから、できれば写真に収めておくと後から振り返っても感慨深い。暑い夏の道でも、ちょっと立ち止まって、ちょっと鞄から出してササッとシャッターが切れるカメラがあると、思い出も増えていく。
そんな小さな思い出を収める、小さな夏用カメラと過ごすひと夏はどうだろう。僕もそんなことを考えながら、この夏のシミュレーションをしているところだ。