カメラ屋とは、時として恐ろしい場所なのである。そう、ちょっとショーケースを眺めるだけとか、ちょっと馴染みの店員さんの顔を見ていこうとか、そういうたわいのない理由で立ち寄っただけなのに、帰る時にはプチプチの袋に包まれたブツを手に持っていたりするのである。
誰しも経験があるだろう。なんとなく普段から頭の中で気になっている機材があって、店員さんとの会話の拍子に「ところで◯◯◯の35mmとか無いでしょ?」とか聞いてみると、「あ、ちょうどありますよ、いま。」みたいな。「え、本当にあるの?」みたいな笑。
僕の場合、ある機材が気になり始めると、不思議と目の前にその機材が現れるのである。ほんと、その「お、これは一期一会じゃん!」という局面がほんと多いのである。
まあ、いろいろ言い訳みたいなことを書いたけど、要は気になっていたKマウントの35mmオールドレンズを手に入れたのである。数日前にYouTubeで以下の動画を観たのがいけなかった。そこで赤城耕一さんがフィルム時代の35mmレンズのことをさらりと語っていたもんだから、ついつい脳みその中にインプットされてしまって。
赤城耕一さんが言ってるKマウントの35mm f2は一緒なのかな。70年代中盤に出たレンズと言ってるので、同じかもしれない。僕が手に入れたのは、smc PENTAX-M 35mm f2、発売は1976年でもうすぐ半世紀ほどになるマニュアルフォーカスのオールドレンズだ。
実は僕は50mmのf2も持っていて、もっぱらPENTAX K-3 Mark IIIやK10Dに装着して楽しんでるんだけど、APS-Cボディにつけると70mm強の中望遠域になるんで、換算で50mm付近になる35mmレンズがずっと気になっていた。あと、いちいちこの50mm f2をK-3IIIとK10Dに付け替えるのが面倒で、もう一本f2のMFレンズが欲しかったのである。
そんな潜在意識のある状態で赤城耕一さんの動画を再び見てしまったもんだから、もう頭と体が勝手に35mm f2のレンズを探していたわけである。で、たとえ探していたとしても、普通はなかなか遭遇しないもんだけど、こうしてお店に寄ると待ち構えていたかのようにショーケースにあるのだ。そのレンズが笑。
というわけで、きょうはカメラのこともレンズの作例的な写真も何もないんだけど、いちおう言い訳としてこのブログを書いている。いちおう数日前に「もうカメラは買わない」と書いたからね。そう、カメラは買わないけど、レンズは時と場合によるとも書いといたよ、という言い訳のブログである。
ひとまず50mm用のフードをつけたけど、特にケラレないしコンパクトでなかなか精悍なので、もうこれでスタンバイOKかなと。それにしてもK-3 Mark IIIにはオールドレンズが良く似合うのである。もう、それだけで幸福じゃないか、人生は。
◎追記)その後、赤城耕一さんが動画で触れていたKマウントの35mm f2は、Mシリーズよりひとつ旧いタイプだとTwitterのフォロワーさんに教えてもらいました。あと、PENTAX-Mシリーズについては、こちらの個人サイトが濃密に解説してくれています。
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