なじみのカメラ屋の店員さんといろんなカメラの話をしていたんだけど、ふとNikon Z fcのその後の売れ行きを尋ねてみたら、これが「良く売れてますよ。Nikonは本当にZ fc出して良かったですね」と。
ビギナーに売れてる感じですかと聞いてみると
「発売当初はビギナーにもよく売れたけど、それも大体行き渡った感があって、今は年配のカメラユーザーに売れている。D810やD850なんかを使っていたハイアマチュア層の方々が、軽いカメラが良いと言って買われていくケースがとても多い。皆さん、その軽さに感激されますよ」と。
いやあ、その感覚、よく分かるなと。D810やD850が重く大きくて駄目というわけじゃなくて、ハイスペックなカメラを極めていくと、なんというか一周して、ライトで気負いの無いカジュアルなカメラで撮りたくなるようなところがある。
実は僕もM型デジタルライカに以前ハマっていたんだけど、ある日ふと思い立ってFUJIFILM X100Vで撮りたくなり、以来すっかり物理的にも気分的にもライトになれるカメラたちへと常用カメラが入れ替わっていった。
また、歳のせいもあるのだけど、軽やかでありたいと、ふと思い始めるんだよね。撮り続けてるとね、
ニコンはそんなことも考慮して、Nikon Z fcを「カジュアル」な仕様に仕上げてきたのかな。だとしたら、凄いマーケティング能力だなと思ったり笑。
本格的なモノは大きく重い、という思い込みみたいなものをスッと覆してくれるのは、意外とビギナー向けのモノだったりするのは、カメラ以外の世界にもけっこうあるもの。
今風にいえばミニマルなセンスの良さみたいなことになるのかもだけど、一度そういう軽やかさを覚えたら、あらゆる嗜好がそういう軽やかなものへと移っていく。
z fcは、そういう「新鮮な風」なのかもしれないね。