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あいにくの雨だったけど、せっかくの平日のオフなんで精神にエイヤッと声をかけて、車を飛ばしてスナップ撮影へと出かけた。きょうの目的はLeica M8のモノクロームを試してみることである。
これまでも何度かモノクロームでは撮ってるんだけど、曇天の光なんでちょっとまとまった量のシャッターを切って、その写りをあらためて確認したかったのだ。
目的地に到着しても駐車場には僕の車を入れて二台しか停まっていない。このすき具合がまたたまらない。街中のスナップも刺激があっていいのだけど、歳をとったせいか人の少ない場所でのスナップのほうが正直心落ち着く。
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で、Leica M8のモノクローム写真である。いかがだろうか。感度は320、M8は彩度選択のところから白黒を選ぶ。レンズは軽量コンパクトなカラースコパー35mmのクラシックタイプだ。
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写真の描写特性について語れる知識は持ち合わせていないので、基本は写真を見てそれぞれで感じ取ってほしいのだけど、よく言われる暗部の粘りというか階調はKodak製CCDの腕の見せ所といったところだろうか。たしかにすごく気持ちいい。
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やはり「ライカはモノクロ」と言いたくなる気持ちもよく分かる。このLeica M8はM型ライカのフィルム機M7からパトンを受け継いだ初のM型デジタル機だから、そこはやっぱり「フィルムの雰囲気」というものを指標にした描写だろうと思う。
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なにより、最近のカメラのいわゆるカリカリとした精密すぎる描写に比べて、やさしいその写りは個人的にとても癒される。僕がクラシックなカメラを好むいちばんの理由である。
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CCDセンサーのLeica M8はCMOSセンサー機に比べて色味が独特と言われるが、それはある意味、人によって好き嫌いを生む特長でもあると思うけど、モノクロームになるとそれも豊かな白黒の階調へと変わる。いや、まさにこのモノクロームこそがCCDライカの基本色なのかもしれない。
考えてみると、以前使っていたLeica M-P typ240でもけっこう好んでモノクロームで撮っていた。このM8のモノクロームよりこってりというかリッチな白黒のイメージがあるけど、いずれにしても他のカメラメーカーの白黒写真とはやっぱりちょっと異なる。まあ、気分のせいかもしれないけど。
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最後にカラー写真も一枚だけ。いやあ、これもいい。ホワイトバランスをオートにしてるんだけど、これはタングステンか蛍光灯をチョイスしてるのだろうか。なんとも味のある描写をする。このカラーもまた、CCDライカを使い続ける人たちが離れられない哀愁的色味だろう。
Leica M8で撮っていると、ほんと時間を忘れる。背面モニターで正確に写真を確認できるわけじゃないけど、あの独特のシャッター音のせいだろうか、ものすごく没入感がある。とはいえ、そこに隙があるほどよい没入感。願わくば、いつまでも壊れずに使い続けられればこの上ない歓びである。
それにしてもたくさん撮った。しばらくTwitterの投稿なんかはM8のモノクローム写真が続くと思う。どうかやさしい目でご了承を。
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