久しぶりにM型デジタルを使うのと、Kodak製CCDセンサーは初体験なので、その癖をつかむのに集中してLeica M8ばかりで撮っている。とても懐かしい感じがして、心地よい数日間を過ごしている。
CCDセンサーの描写の癖をつかむのに、ホワイトバランスを変えたり、彩度を調整したりしているけど、レンズも少し変化させて撮り比べている。
いちばん最初は僕の基本レンズであるMマウントのElmar 50mm f3.5を試し、その後はコンパクトなNokton classic 35mm f1.4 シングルコートでボケを確認。そして今回は、どうしてもやってみたかった眼鏡付きズマロンをM3からM8に付け替えて撮ってみた。
写りの前に、まずもっては、そのルックスがいい。まさしくM3を見ているかのような姿で、やはりM8はシルバーボディにこだわってみて良かった。ちなみに眼鏡を装着してもギリギリM8の文字が見えるのは、やはり設計者のこだわりだろうか。
僕は写真は上手くないし、近所を撮り歩いたものなので、写真の出来はご容赦いただきたい。その写りの雰囲気だけ参考に見てもらえれば幸いである。
開放でf3.5のズマロンは豊かなボケを期待するようなレンズではないけど、もともと描写の転び方に癖のあるCCDセンサーには、かえってこうした明るくないレンズのほうが組み合わせとしてはバランスがいいかもしれない。
いやあ、率直にすごく楽しい。やはり僕はフィルムカメラで撮るプロセスをデジカメでもそのまま追いかけているタイプの人間なので、M3からM8に持ち替えたもの違和感のない撮影所作が良いのだろう。
M8を手に入れた時は描写の甘いズマールを買い直そうかとも思っていたのだけど、f3.5のエルマーやズマロンが想像以上にCCDセンサーと良い空気感を醸し出してるような気がして、いっそフィルムで好きなf3.5レンズ群でいいかなと感じている。
CCDセンサーの描写については、よくネガフィルムっぽいとか言われるけど、そこはデジタルだからもちろんフィルムとは異なるわけだけど、こうして撮り眺めてると、これを単なるデジカメ写真と表現するのはたしかに異なる気はする。
ライカの開発陣が、フィルムのM7から初のデジタルM8へと移行するのに、譲るもの譲らないものを相当こだわったであろう心意気みたいなものはひしひしと伝わってくる気がする。新しい1ページを開くのに、APS-Hを挟んで実現したM8のチャレンジはその後の軌跡として相当大きな足跡だったのであろう。
M8と眼鏡付きズマロン、僕的には大いに気に入った。画角もちょうどいいし、ずっと装着していてもいいくらいだけど、そこはフィルム機のM3を活性化するために手に入れたズマロンなんで、基本はM3につけておきたい。だとすると、もうひとつ眼鏡無しズマロンがいるのだろうか…笑。
ひとまずLeica M8の常用レンズには、同じくf3.5のMエルマーかな。ズマロンをある程度試したことで、エルマーもしっかり試してみたくなった。画角は少し狭くなるが散歩にはむしろ適しているかもしれない。なによりこのエルマーをM3から移すためのM8だったようなところもあるので。
新たに注文したM8の純正バッテリーのほうはいつ入荷するかも分からないから、ひとまず現在の古い純正バッテリーを使うしかないのだけど、ネットで調べて完全放電してみたら案外長持ちするようになったんで、これでしばらくはM8も気兼ねなく楽しめそうだ。
というわけで、しばらく僕のM8の集中試し撮りは続くのだ。
★今日の注目商品をチェック!