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13日の金曜日に、いかにも取り憑かれたように僕の手元にするりと滑り込んできた富士フイルムのコンデジX100V。一夜明けて土曜日の朝、早速ストラップをニコン巻きして愛犬との散歩に連れ出してみた。
昨日と一昨日にブログにポストした通り、僕がX100Vを手に入れた理由は明快だ。ただただ「クラシックネガ」で撮ってみたかったのである。
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「クラシックネガ」とはFUJI機にあらかじめセットされたJPEG撮影モード「フィルムシミュレーション」の種類の中のひとつ。フィルムシミュレーションはその名の通り、フィルムメーカーである富士フイルムが、実在する(した)自社製品のフィルム銘柄の写りをデジカメ撮影にフィードバックしたもの。つまり、フィルム写真とフィルムカメラを愛してきた層にはたまらない、フィルム会社からの粋な計らいである。
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とはいえ、いくらなんでもフィルム写真のあの独特の空気感みたいなものがデジカメで再建できるなんてあり得ないじゃないか…と普通は思うよね。ポジフィルムの風合いならともかく、ネガフィルムのある風合いがデジカメで醸し出せなら、それはもうノーベル賞ものだと…。でもね、このFUJI機の最新フィルムシミュレーション「クラシックネガ」はやってのけたのである。かなりの出来栄えで。
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どうだろう、僕の思い込みが強すぎだろうか。でも僕には明らかに、デジカメとフィルムカメラのどちらかに近いかといえば、フィルムで撮れるそれに近いと感じたのである。この感じはデジタルライカでも感じてこなかったし、CCDオールドデジカメでも感じたことのない感情だったりしたわけである。
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デジカメはそもそもしっとりした感じとかアンダーな描写は得意だけど、フィルムのあのからっとした乾いた感じとか、暗部をつぶさずにわずかな光をすくいとる感じが苦手なんだと僕は認識していた。けれど、そんな印象をこのフィルムシミュレーション「クラシックネガ」は拭い去ってくれたのである。とても爽やかにね。
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あ、X100Vから新しくなったレンズとセンサーも優秀なんだろうね。逆光耐性も強いし、開放でも無理なく撮れる。換算35mmのf2のレンズはボケもしっかり出せて、ほんとうに被写体のほうに集中することができる。ここらはクラシックカメラ好きの僕には、いかにも現行の最新式カメラだなあとつくづく思うのである。
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あと、ファインダーの心地よさにも触れておかないといけないと思うんだけど、X100Vはいわゆるハイブリッドファインダーという仕様で、ミラーレスとしてのEVFはもちろん、いわゆる素通りのガラスの光学ファインダー:OVFの二つを好みに合わせて切り替えて撮影することができる。僕は前半はOVFで、後半はEVFで撮ってたんだけど、OVFの曖昧さがいいと思った。仕上がりを確かめながら撮るならEVF。このあたりはいかにも凝り性のFUJIFILMらしい。
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まあ一言でいえばめちゃくちゃ気に入ったのである。フィルムカメラとフィルム写真がめちゃくちゃ好きな僕が、このX100Vで撮るクラシックネガの写りをめちゃくちゃ愛おしいと思ったのである。最近、フィルム販売を縮小気味の富士フイルムに少し???と思ってたんだけど、少し分かった気がする。富士フイルムは本気でフィルム写真の良さをデジカメへ移行しようとしてるだろうなって。さすが国内唯一のフィルムメーカー、僕は軽い衝撃を受けている。
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