
ここ数日、X100Vのことばかり書いていてアレなんだけど、ファインダーのことについても書いておかないと、と。FUJI機のことに詳しい人ならおなじみだと思うけど、X-Proシリーズ同様、このX100Vも特長としてハイブリッドファインダーを積んでいる。いわゆるEVFとOVFの両方で撮影可能な、冷静に考えるととんでもなく凄いシステムだ。
実は、僕は以前X-Pro1を使っていたんで、ハイブリッドファインダーは初めてでは無い。けれど当時は、楽しみにしていたOVFでの撮影があまり馴染めず、結果的に手放した経緯がある。というのも、たしかに素通しのガラスを見ながら撮影できるんだけど、ピント合わせがライカの二重像合わせと比べるとどうもまどろっこしく感じて、だったら当時使っていたライカM-P typ240でいいやと考えちゃったんだよね。
X-Pro1ではMFのオールドレンズを多用してたこともあるんだけど、そんな理由から一度はハイブリッドファインダーを敬遠してた。敬遠は言い過ぎだけど、結果EVFで撮るカメラなんだなと思ったんだよね。
でも、今回X100Vを手にしてみて、あらためてOVFで撮ることを楽しめているじぶんがいる。AFレンズが固定でついているということもあるけど、OVFでのピント合わせの精度というか使いやすさも格段に進歩してる気がするし、実際撮っていてそれほどストレスも無い。もちろんEVFのほうがファインダーの中の絵がそのまま撮れる点ではいいかもしれないけど、OVFで撮るほうが写真の出来をあらかじめ種明かしされない感じがして気持ちいいんだ。

もう少し正確にいうと、OVFで撮った後にその答え合わせのように撮れた写真がファインダー内のモニターや背面モニターに映し出される感じが、とても短時間内だけど「撮影した後、現像された写真をその場で確認できる」、そんな感覚があっておもしろいんだよね。最初からEVFで撮るよりも、なんというか「カメラらしいカメラで撮影を楽しむ」という感覚が満喫できる。僕はそんな気がしている。
ファインダーで撮る時はOVFで、低姿勢で撮る時や構える余裕がない時なんかは背面モニターのライブビューで撮る、そんな使い方を自然とやっている。そうそう、X100Vからモニターがチルト式になってるから、低姿勢で地面を撮る時なんかもけっこう重宝している。そういう使い勝手の良さは、やはり現代のカメラだなと思う。
みんな、どうしてるんだろうね、このハイブリッドファインダーの使い方。まあ僕も今でこそOVFがカメラらしくて好きとか言ってるけど、やがて面倒くさくなって始めっからEVFで撮るようになるかもしれないけど、せっかくの他には無いシステムだから、このままOVFをメインに撮り続けてみようと思ってる。
しかし、X-Pro3の背面モニターの排除といい、このハイブリッドファインダーといい、FUJIFILMのカメラとはほんと凝っている。クラシックな造形やフィルムシミュレーションの写りの良さだけでも十分売れそうな気がするけど、こういう凝った作りを市販化できるあたりが富士フイルムという会社の余裕というか、国内唯一のフィルム販売会社としてのカメラ愛のこだわりなのかもしれないね。
私はX-pro2を使っていますけど、圧倒的にOVFで撮ってます。でもこの前何かで読んだんですけど、pro2なんかだとEVFを使う人が圧倒的に多いそうです。それを読んでちょっとショックでした。pro2はOVFのもんだと思ってましたから。
OVFは圧倒的に画質というより素通しですけど、とてもきれいに見えますし、ブライトフレームのフレーミングのいい加減さも味があって面白いです。それに課題のピントもpro2だとそれなりに正確です。
それでも、画面の細かい部分にジャスピンが欲しい場合は、EVF小窓かEVFを使いますけど。あとファインダーを使わずに背面液晶でピントを合わすと、かなり正確にピンが取れます。
記憶カメラさんいつも楽しい記事をありがとうございます。
おお、やはりX-Pro2をOVFでですか!。そうですよね、ブライトフレームのあの曖昧さなんかも楽しいですもんね。おっしゃること、ぜんぶうなずけます笑。
やっぱりFUJIFILMという会社はフィルム時代から綿々と続くカメラの楽しみ方を、上手くモダンな現代に置き換えてカメラづくりを行っていますよね。フィルムカメラを愛する人間のひとりとして、とてもうれしくなります。
必要な時にはサッとEVFでも撮れる。これは実は相当先進的なことですよね。あらためてFUJIFILM機の良さをかみしめています。