デジカメだからヴィンテージ感とは言い過ぎかもしれない。けれど、三年サイクルくらいで新しい製品が出てくるデジカメの販売サイクルからすると、このPEN-Fはいい感じで古さを纏い始めた感がある。
それは、シルバーボディのせいもあると思う。僕はつい最近、「写真機への原点回帰」と謳われたFUJIFILM X-T5を手に入れたが、これもシルバーボディをチョイスした。それは、やはり銀色の艶かしさがいかにも「らしい」からである。
もちろん、この銀色は昔のフィルムカメラの金属色とは異なりペイントだったりする。でも、数台のシルバーボディのデジカメを愛用している僕の感覚でいうと、デジカメのシルバーボディも悪くない。というか、けっこういい。
やはり、カメラの開発者からすると、きっと往年のカメラ好きな人が多いと思うから、シルバーボディとなると例えデジカメでも「らしさ」に手を抜けない、というのがあるんじゃないかな。
Nikon Z fcもそう。つい最近、海外ではZ fcのブラックペイントが発表されて注目を浴びているけど、僕的にはなかなかどうして、このシルバーボディがかなり気に入っている。それもやっぱりシルバーボディであることが大きい。
僕の写真機の原点がシルバーボディのNikon FEだったことも影響があるんだろうな。しかも、フラッグシップのフィルム機よりもコンパクトなボディサイズが、なんというか手の中の感触として割と強烈に記憶に残っている。そんな面影を、こうしたコンパクトでシルバーボディのデジカメに求めているのかもしれない。
まあ、僕のカメラの楽しみ方のモットーは「機能より気分」だから、そういう「らしさ」は大切なのだ。というか、僕の撮り方でいえば、さして最新の機能を必要としていないこともある。それであれば、少々古いデジカメでもなんら問題ないし、むしろヴィンテージ感があって良かったりする。
あまり万人におすすめする楽しみ方、選び方ではないかもしれないけど、眺めているだけでも絵になるカメラもまた、いいもんです。趣味のカメラとは、心も癒してくれる存在でもあるから。
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