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ぐるぐるボケのあのオマージュレンズ〈TTArtisan 75mm f1.5 M42マウント〉をPENTAX機に装着する快楽。

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PENTAX K-3 Mark III, TTArtisan 75mm f1.5 M42

先日、焦点工房さんが発表した新レンズがずっと気になっていて。というのも、見るからに往年のクセ玉レンズであるBiotar 75mm f1.5を感じさせる、あのなんともいえないぐるぐるボケの描写と現代的解釈で蘇った凛々しいビルドクオリティなのである。

ちょうどというか、最近マウントアダプターKを手に入れて、PENTAX機にM42マウントのSuper Takumarで撮るのを楽しみ始めた時だったからなおさらというか。M42マウントを久しぶりに堪能していた時に、まさにTTArtisan 75mm f1.5 M42マウントの情報がいろいろ流れてきたのである。

そしたら、そんなM42マウントに熱狂してる僕を見かねてか笑、焦点工房さんが試写用レンズを送ってくださり、これはもう感無量ということで、勝手に気分はペンタキシアンを代表するつもりで「ぜひ試させてください!」と、数日前からK-1IIとK-3IIIで試し撮りを開始していた。(焦点工房さん、ご厚意ありがとうございます)

PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42

もちろん、アダプターを介してミラーレス機全般で楽しめるレンズなんだけど、M42マウントとなれば一眼レフのPENTAX機でも使えるというのが、なんといっても魅力。Asahi PENTAX時代から変わらないKマウントのフランジバックは、マウントアダプターK(これは純正)を介せば、あの頃と変わらない感覚でM42マウントレンズが楽しめる。最高である。

まずもってM42マウント機であるAsahi PENTAX SPなどにそのまま装着でき、デジタル機ならフルフレームのK-1なら焦点距離そのままの75mm、K-3などほとんどのAPS-C機のKマウント機なら35mm判換算で112mm程度の画角として使える。

PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42

僕もまずはフルサイズ機で試そうということで、K-1 Mark IIに装着してみたわけだけど、いやあ、これがまずそのフォルムが最高にカッコいい。ツァイスのBiotarはシルバーのイメージがあるけど、このブラックに仕上げられたTTArtisan 75mm f1.5 M42の仕上げもなかなかのもの。これはまず惚れる。

いかにもボリューム感あるガラスの塊感が前玉、後玉とも隆々と盛り上がって艶かしい輝きを放ち、見てるだけで僕なんかはちょっとやられる笑。それこそ、Biotarの時代を思わせるたくましいローレットのデザインも素晴らしく、とにかくこのフォルムがPENTAX機に良く似合う。

PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42

スクリューマウントのレンズだから、ネジを回し込んで装着していくとレンズ指標表記の位置が横や下にズレたりすることがM42レンズにはあるが、このTTArtisan 75mm f1.5 M42は、レンズ付け根の3つのネジを緩めて(T5精密ドライバーが必要)指標位置をまっすぐ真上にくるように調節することができる。なんと、素晴らしい。僕も調節して表示が真上にくるようにした。簡単だった。

で、その写りのほうだけど、これはもう僕の知識でとやかく言うより、写真を貼っておくので、みなさんの視点や好みでいろいろと判断してもらえたらと思う。僕的には、撮り始めた瞬間から「これは、たまらないヤツだ」と心奪われたことはお伝えしておく笑

PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42

いや、ボケ好きの僕にはたまらないとろけ具合で、もう懲りずにずっと開放で撮っていた。最短撮影距離が75cmなんだけど、最短でも周囲にぐるぐるボケを感じながらいい感じで滲みが味わえる。75mm画角でも112mm画角でも「とろけるマクロ的描写」は誰しもたまらなく感じるんじゃないだろうか。

そして、1m以上離れて撮り始めると、周囲の背景もひろがり、よりぐるぐるボケがはっきりと感じられるようになる。僕は散歩道の花を撮ったりして確かめてるけど、人物を被写体にしたポートレイト撮影なら、これまたそのぐるぐるボケがなんとも特徴的な背景と人物の浮かび上がりを表現してくれるんじゃないかな。そういう意味では、実にユニークな〈ポートレイトレンズ〉とも言える。

PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42

現代レンズはどれもありこうになってきているなかで、こうしたかつてのクセ玉のいかにもオールドレンズ的な描写を、安心な新品レンズで楽しめるのは素晴らしい。しかもBiotarなら中古で25万円以上すると思うけど、このTTArtisanのレンズは5万円ほどで手に入れられるのである。焦点工房さんなら2年間保証もついてるという安心感も大きい。

K-1IIからK-3IIIに付け替えて撮っても、これはこれで近づかなくてもほどよい距離感で撮影できて、まさにAPS-C機がほとんどのKマウントのPENTAX機で向きだと感じた。これは、忖度抜きにペンタキシアンへ推せるレンズのひとつが出現したと言っていいんじゃないかな。

PENTAX K-3 Mark III, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-3 Mark III, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-3 Mark III, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-3 Mark III, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-3 Mark III, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-3 Mark III, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-3 Mark III, TTArtisan 75mm f1.5 M42
PENTAX K-3 Mark III, TTArtisan 75mm f1.5 M42

重量は少しあるけど、それも含めて「ガラスの塊のいいレンズを装着してる」という高揚感もある。TTArtisanと焦点工房さんはほんと、いい仕事をした。Goood Job!です。

PENTAX機でしばらく堪能したら、次はミラーレス機にも装着してみようと思う。マウントアダプターさえあればそこまで楽しさが広がるのもまた、僕ら写真愛好家にはうれしい魅力。

PENTAX K-1 Mark II, TTArtisan 75mm f1.5 M42
ぐるぐるボケのTTArtisan 75mm f1.5 M42マウント

中国製レンズはいま、年々その品質と性能が格段に上がってきているけど、TTArtisanはきっと往年のカメラやレンズが好きな人(かなりの熱量で笑)が多いんだろうね。こうして、フィルム時代からカメラやレンズを楽しんでる人間がニヤリとできるオマージュプロダクトを打ち出してくれる。しかも、手の届きやすい価格で。

僕個人的には、すっかり中国製レンズは日々のレパートリーレンズに自然と組み込まれて、メーカーレンズや日本製サードパーティのレンズなんかと分け隔てなく楽しんでいる。いや、個性的な開放描写という点では中国製レンズのほうが楽しいくらいかな。なかでもこのぐるぐるボケのオマージュレンズは快心作だと思う。機会があればぜひ一度お試しを。

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