本日4月23日に発売になったPERGEAR 25mm f1.7という新作レンズを、少し前からPERGEARさんにお借りしていたので、まずは数日間使ってみた感想や撮影した写真などを紹介してみたいと思う。
さまざまなマウントタイプが用意されているんだけど、APS-C用ということで僕は最も常用カメラであるFUJIFILM用にとXマウントのものをお借りしてみた。35mm判換算だと38mm程度の絶妙なスナップ向きの画角で使えるのもいい。
38mm相当の画角となると、数字だけ見ると標準域というよりは準広角域で遠景スナップ向き?と感じるかもしれないが、実はこのレンズがおいしいのは最短撮影距離が20cmまで寄れること。それこそ道端の草花やテーブルフォトなんかも自在に撮れる万能タイプの一本だったりする。
しかも、ご覧の通り、このコンパクトな外観で、見た目のデザインもレトロ感があって、APS-Cの小型のボディに装着すると、実に扱いやすいスナップ機ができあがる。僕は箱を開封してレンズを手に持った瞬間、そのちょっと驚くくらいの軽量コンパクトさに、これはスナップ好きには当たりの一本かもと思った。
レンズの質感的には、高級感というよりはレトロカジュアルといった感じだろうか。レンズをお借りするときに「ブラックか、シルバーか」と聞かれたのでオーソドックスにブラックを選択したものの、製品写真は見ていなかったので、いやあ雰囲気的にはシルバーのほうがよかったかな?なんて思ってたんだけど…
いざレンズが届いてみると〈ブラックにアクセント的なシルバーリングが巻かれたクラシック調なデザイン〉で、なんかかつてのオールドニッコールの雰囲気なんかも感じて、このレトロカジュアルな感じは毎日眺めてると日に日にとても愛おしく思えてくる。レトロな感じとコンパクトさとのバランスがとてもいいんだろうね。
描写のほうも、その見た目に近いというか、レトロでカジュアルなオールドレンズ的な写りが味わえる。あえて、無理に収差を押さえ込まずに味として残してある感じというか、フレアも出るし周辺減光もあるんだけど、それがおいしいと感じられる愛嬌がこのレンズにはある。
ピント合わせは、いわゆるオールドレンズなんかと同じのマニュアルフォーカスで、機械任せじゃなくてじぶんの手と目でレンズのリング部を回してピントを合わせて撮るわけだけど、このリングのニュルニュル感も男子が好きなあの「機械を動かしてるソレ」な感じで、なかなか気分があがる笑
そうそう、そもそもこのレンズが凄いのは、その価格が一万円を切っていて、9,000円をも切ろうかという安さなのだ。僕がこのお値段を知ったのは発売直前のことで、聞いた時は誇張なしにビックリした笑。たしかに質感や写りはカジュアルな方向に振っているとは思ったけど、まさかそんな価格でこれが作れちゃうのかと。
このブログのなかに僕が試し撮りした写真も載せてはいるけど、この値段であれば早い話、購入して実物を試してもらうのが最も間違いがない。使ってみて仮に相性の相違を感じたとしても、この価格で実物をたっぷり撮り試せるなら、何はともあれ買って損はないだろう。
僕は最近、Nikon Zfcのブラックボディを購入したんで、それこそAPS-C用のこのブラックタイプのPERGEAR 25mm f1.7 Zマウント用も欲しいなと考えているので笑。そんなふうに「とにかく試してみよっか!」と感じさせてくれる価格設定は、写真描写を試行錯誤する日々のなかでほんと素晴らしい存在だと思う。
写真やカメラが趣味の人のみんながみんな、ボディやレンズに高額な予算を費やしたいというわけではない。カメラやレンズをもっとラフに楽しみたい人はたくさんいるし、実際リアリティのある日常スナップ写真は、そういうライトな気分で撮るところに「心情が写り込む」というか、独特のニュートラルな空気感が滲み出る。
そう考えると、やはり手頃な価格で個性ある描写が楽しめるPERGEARが扱うレンズなどは貴重な存在だし、年々質感や性能ががどんどん向上する様子は、とても未来への希望のようなものも感じる。
なにはともあれ、こむすかしいことは考えずに手にとれて、とにかくどこへ行くにも付けっぱなしで遠景から寄りまでこれ一本で撮れる、とてもフレンドリーな明るい単焦点MFレンズ。なにかとカメラやレンズの値段が高騰するなかで、PERGEARさん、凄く魅力的な立ち位置のレンズ出してきたなと笑。
詳しいスペックなどが知りたい人は、以下のPERGEARさんの公式サイトでチェックしてもらえるとレンズ構成や描写特性もより分かるし、そこで直接購入することもできる。
あと、AmazonのPERGEARさんのページでも購入できて、期間限定で8%OFFのプロモーションコードもついているということで、さらにお安くなるのか!といううれしい情報も。お世辞抜きで、これはひとまず一本試してみて損はないレンズじゃないかと。
いわゆる特殊なパンケーキ特化型のレンズは別として、僕がここのところ試したレンズの中ではいちばん軽量コンパクトだと感じた、まさに小粋なスナップ機に合わせたいAPS-C用レンズ。PERGEARとしてだけでなく、APS-C用のライトなMFレンズの新定番になっていくんじゃないかな。要注目です。
◎各種マウントが用意されていてX/E/Z/M43/RF用から選べます。