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これは楽しい。意図した光線漏れと遊ぶ〈LightLeakレンズ〉の試し撮りをしてみた。

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FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11

きょうは、撮影機材などを扱うUAVOOMさんから試写用レンズとしてPolarProのLightLeakレンズを送っていただいたので、それを早速使ってみた第一印象などを紹介したいと思う。

このレンズ、SNSなんかでも発表のニュース記事を見た人もいると思うけど、そう、光線漏れをあえて取り入れてフィルムカメラ風の写真が楽しめるとうコンセプトのレンズである。

光線漏れは、フィルム写真で言うところの暗箱の中に外からの光が漏れて感光してしまう、いわゆるアクシデントだったりするわけだけど、たぶん、その感光具合が意外とノスタルジックな感じがして好きだったりする人も少なくないと思う。僕もその一人だ。

PolarPro LightLeak 28mm f11

フィルムで撮る写真には「失敗写真」という感覚が無いという意識が大きいと思う。その時に写り込んだ光と影の様子が、ある意味ぜんぶその場のリアリティ。だから、光線漏れの写真もまた、ある意味思い出の一部だと思えたりするからだろうと思う。

フィルム写真で言うところの光線漏れは、ボディの暗箱の中にモルトの甘さなんかから光がうっすら入り込んだりして、写真の隅が白っぽくなったり線状の色が入り込む感光した跡なわけだけど、このLightLeakレンズは少々趣は異なる。

このレンズの鏡筒に外光を取り入れることができる透明窓があり、それに覆い被さったリングを操作することで、レンズ内部に光が入り込む量や角度をコントロールできるのだ。

レンズそのものはいわゆるトイレンズ的なもので、フルサイズ換算で28mmの画角で絞りはf11固定。ピントは1m〜無限遠なので、イメージ的には写ルンですタイプのレンズに「光線漏れ機能」が付いたもの、と捉えればいいだろう。

トイレンズ的と言っても、その作りの質感はなかなか上質なもの。カラーリングこそちょっと独特のスパイスが添えられているが、レンズそのものは普通の単焦点パンケーキレンズとなんら変わらない質感だ。むしろ、そのヴィンテージ風の独特のカラーリングが効いていて、なかなかカッコいい。

FUJiFILM X-Pro3, LightLeak 28mm f11
FUJiFILM X-T5, LightLeak 28mm f11

僕が今回使用しているLighrLeakレンズは富士フイルム用のXマウントなので、APS-Cだと42mm程度の画角になる。フルサイズ機で使うと28mmになるが、日常の散歩写真では40mm前後のほうが使いやすいんじゃないかと個人的には思う。

で、使用感だけど、光線漏れをコントロールするといっても、使い込んでその癖をつかむまではなかなかコントロールするとまでは言えないかな。僕も光の入り込み方が予想がつかないなかで恐る恐る光線漏れ調整リングを動かして撮り始めた。

リングを前後に動かすと光の入る量を調節できて、リングを回すことで光が入り込む角度を変えることができる。この両方を動かしてベストな光線漏れのリング位置を決めるわけだけど、まあ最初はEVFの中に映る光線漏れの光景を見て「おお!」とか言いながらなんで、光をコントロールというより「光とたわむれる」という感覚かな。

FUJiFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11

朝方はX-Pro3に装着して撮り始めたのだけど、あいにくの天気雨みたいな天候だったので、やっぱり太陽が出ている時の光のほうがおもしろい(効果がわかりやすい)と思い、晴れた午後からはX-T5に付け替えて再び少し撮り歩いた。

光線漏れについては、盛大に出そうと思えば出るけど、そうするとほぼ画面全体が白っぽくなるので、光の入る量や角度は少し調節しながらのほうがほどよい感じになる。そういう意味では、光の入り具合がリアルタイムに分かるEVFのほうが使いやすい。

FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11

フィルムカメラのように「撮っている時は光線漏れの具合は分からず、あとで写真と対面するのが楽しみ」というなら、X-Pro3のOVFで撮るのもアリだろう。

僕がEVFとOVFで撮り比べた感じでは、やはりEVFのほうが使いやすいかな。OVFは意外性がおもしろいけど、かなり白っぽい写真を量産したので笑。まあ、参考までということで。

描写の雰囲気は、もう写真を見てもらうしかない。個人的に言えばもちろん「アリ」だし、かなりおもしろかった。LightLeakレンズの製品説明に「フィルムで撮ったような写真が楽しめる」と書いてあるけど、そう言ってもいいんじゃないかな。富士フイルムのフィルムシミュレーション「クラシックネガ」で撮ると、光線漏れとの相性もかなりいい。

FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11

まあ、写真をちゃんとやってる人からすると、光線漏れで遊ぶなどけしからん!と言われるかもしれないけど、趣味のカメラや写真の世界でいえば、その描写の好みは人それぞれだから、こんな風にフィルム写真風に楽しめるとか、他のレンズでは味わえない光線漏れの描写を雰囲気づくりに取り込むのは、僕はアリだと思う。

実際、撮った写真たちも大いに気に入った。他のレンズではなかなかこういう光の入り込み方は体感できないし、それを後加工じゃなくて撮る時に考えたり工夫して撮るのは、まさしく「いまの目の前の光を取り込む」という感覚。これは写真撮影の醍醐味でもあるからね。

FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11
FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11

一方で、光線漏れをシャットアウトして撮ることもできる。リングで透明窓をすべて塞げば、いわゆる普通のトイレンズとして撮れる。真ん中はしっかりピントがきて、そこからだんだんと滲み、周辺は流れていく感じ。この光線漏れなしの写真も実にノスタルジックでいいなと思った。

というわけで、きょうはひとまず、LightLeakレンズを初めて手にした感想と、少し試し撮りした写真などを載せてみた。意図した光線漏れを楽しむという点では唯一無二のレンズであることは間違いないし、なんといっても価格も手頃で2万円ちょっとで手に入れることができるから、これは一度試してみる価値はあるんじゃないだろうか。

FUJIFILM X-T5, LightLeak 28mm f11

マウントも各種選べるから、そこは製品の公式HPを確認してもらえればと思う。

これから冬になると、光が暖かそうに入り込んだ写真は見ていてもホッとするものがあると思うので、いまのうちに手に入れて春まで光とたわむれる時間を楽しむというのもいいんじゃないかな。僕もそのうち街並みやストリートなんかも撮ってみたいと考えている。

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