
まずはライカM3に装着した写真を載せてみたけど、いかがだろう。いや、個人的にはなかなかカッコいいなと思っている。
きょうはアジアのユニークなレンズなど各種機材を取り扱う2ndfocusさんから、アストロリの新しい単体露出計 AstrHori XH-2を送っていただいたので、その最初の感想などを書いてみたいと思う。
アストロリブランドといえばまずはレンズをイメージするけど、実は撮影用機材をいろいろ扱っていて、単体露出計もそのひとつ。



この最新型の単体露出計は、これまでの従来商品のサイズや使いやすさをさらにブラッシュアップして登場してきたということで、とにかくサイズもご覧の通り小さく、露出値の確認は見やすい有機ELディスプレイ表示になっている。
僕はシルバーをお借りしたが、これが真鍮製ということで、その艶かしい光沢加減とデジタル表示がミックスされて、なんとも独特なクラシック&モダンな雰囲気がある。ブラックも選べるので、そちらへの興味もわく。

僕はふだんはライカM3には、昔のアナログ式のライカMCメーターを装着して撮影しているが、単純に比較すると、まずサイズが格段に小さくなり、操作もいたって簡単だ。たしかにこれなら、ライカメーターほど気張らずにカジュアルな気分で使えるだろう。
僕のライカM3にはあいにく撮りかけのフィルムが入っているのと、フィルム現像しないと撮影写真が確認できないので、ひとまずテストはM型デジタルライカ Leica M8に装着して試し撮りしてみることにした。これなら光学ファインダーなのでフイルムカメラと同じ条件だし、カメラの内臓露出計と数値比較もでき、その場で撮影写真も確認できる。

受光角は約30度で反射光式、撮影モードとしては平均測光。露出計が搭載されていない機械式フィルムカメラのために作られているので、どのカメラでも基本、アクセサリーシューにセットして持ち運べる。
使ってみてまず思うのはその操作の簡単さだ。例としてはAppleWatchをイメージしてもらえるとわかりやすい。操作にはクリックとダイヤルを回す所作しか必要ない。クリックを2回押しとか長押しとかすることで、ISO感度のセットから絞り値やシャッタースピードをクリクリとダイヤルでセットできる。
絞り優先にするか、シャッタースピード優先にするかも、クリック2回押しで即座に切り替えられるし、EV値調整も1/3刻みで可能だ。ISO感度は最高6400まで、シャッタースピードは最高1/8000sまで表示可能なので、機械式カメラのみならずフィルムカメラなら大抵OKのスペックだろう。(詳しくは2ndfocusさんのサイトをチェックを。二つめのリンクは取説紹介。)
通常は被写体を決めたらポチッと一回ボタンをクリックするのだけど、リアルタイム測光にも設定できるので、そうすると常に露出値を変化させながら撮影することができる。これはアナログ式にはないスマートさだ。
形状についてだけど、X(旧Twitter)で「左目でファインダーをのぞく場合、露出計の後ろの出っ張りが干渉しないでしょうか?」とメッセージをもらったのだけど、僕は右目でのぞくのでまったく気にしていなかったが、試しにぎこちなくであるが左目でものぞいてみた。たしかに干渉はするのだけど、額でグリップする感じで僕は嫌な感じはしなかった。ここは、左目でのぞく人はいちおう注意ポイントかもしれない。

あとは、電源まわりだけど、USBで充電できて、30分の充電で10時間ほど使えるとのことなんで、一日撮影に持ち出してもまず困ることはないだろう。操作がない時は自動でスリーブモードになり、ボタンを押すとすぐに起動する。使用中もこの自動スリーブが楽ちんでいいなと思った。
露出の精度だけど、これはなかなか判断がむずかしいけど、デジタル機だと露出がシビアなのでオーバー目に撮れることやアンダー目に撮れることもあるけど、ラティチュードの広いネガフィルムなら全然問題なく使える、最新機種ならではの安心できる精度だろう。





カメラに内臓された露出計は機種によって測光のバラツキがあることを考えると、どのカメラで撮る時もひとつの単体露出計で撮るというのもアリかもしれない。ちょっと撮影スピードはスローになるけど笑
でも、M型デジタルに単体露出計をつけてマニュアルモードでテスト撮影していて思ったけど、やはりこの一枚一枚を露出を確認しながら丁寧に撮るスローな感じは悪くない。というか、このリズムのほうが写真機で写真を撮っている情緒もある。
本来は機械式カメラ向けの単体露出計だけど、光学ファインダーのM型デジタルライカや、富士フイルムのハイブリッドビューファインダーを積んだX-Pro3なんかにあえて装着して楽しむのもアリかもしれない。なぜ、そこまで不便を楽しむ?みたいな境地ではあるけど笑

というわけで、きょうは届いたばかりのアストロリの単体露出計をまずは持ち出してみた感想を書いてみた。フィルム機のライカM3のほうでもいずれ比較したいと思うので、また続編みたいなものはその時にお届けできたらと思う。
そうそう、これで12,000円ほど(2ndfocusさんは2年間の保証つき)で買えるので、できれば安くデジタル式でカジュアルにも本格的にも楽しめる単体露出計を検討している人にはよい選択肢のひとつだと思う。真鍮製なので、妙に愛着もわくと思う。