一年半前にコンデジFUJIFILM X100Vを手にしたのをきっかけに、僕が愛用するカメラたちは徐々に、より小さく、より軽いモノへと変化していった。
特に意図したわけじゃないんだけど、自然とそうなっていったから、いまの僕の潜在的な欲求がそういう軽量コンパクトなカメラを求めていたんだと思う。
ここ最近、手に入れたカメラたちは、それこそ「より小さく、より軽い」がさらに顕著になって、センサーサイズもAPS-Cよりさらに小さなモノたちだ。
FUJIFILM X10、Nikon 1 V1、Nikon Coolpix P610、Lumix LX100 II。いわゆるレンズ固定式のコンデジが中心だ。
このあたりのコンパクトなカメラたちを多用し始めると、APS-CのFUJI機ですら大きく感じ始めるから、なんというか人間とは「日々の慣れ」みたいなもので感覚が最適化されていくんだなと感じる。
もちろん、この手のセンサーサイズの小さなカメラだと、いわゆる大きなボケを期待するような撮り方は望めない。それよりも、ひたすら軽快に持ち出しやすい感覚を最優先機能にしているカメラたちだ。
だから、比較的パンフォーカスで撮るストリートスナップとかであれば、こうしたコンパクトなカメラたちで十分すぎる描写が楽しめる。
いや、むしろそのために設計されたカメラたちとも言えるから、大ぶりなカメラより優位なことのほうが多いだろう。
逆にいえば、ある程度絞って撮るタイプの人なら、こうしたコンパクトなカメラのほうが俄然、撮影を自由にしてくれることだろう。
もしくは僕のように、あえてボケを封印して構図の切り取り方でじぶんの中の撮影感覚を刺激してみるのもおもしろいんじゃないかと思う。
このクラスのコンパクトなカメラを常用し始めると、首から常時ぶら下げていても肩がこらないし、腰が痛くなることもないことに、ほんと驚く笑。
年寄りくさくて凝縮だが、カラダは正直というか、無言のうちに自身が好む身軽なモノを頭と心が求め始める。そう、できるだけTシャツとスニーカーみたいな身軽さでいたいな、とかね。
もちろん本格的に撮りたい時は、少し大ぶりなカメラとレンズを持ち出せばいいんだけど、できるだけふだんはスニーカーを履くような自由さでいたいなと。
そして、そのスニーカーをその日の気分でいくつかの中から選んで、身軽に出かける。そういう感覚のカメラたちに、いまの僕はとても惹かれている。
ズームレンズにも惹かれているところは怠惰な傾向?として注意が必要だが笑、森山大道さんがズームコンパクトを使って撮っている気持ちがちょっと分かるような気がするんだよなあ。