このPENTAX K100Dというカメラは、発売は今から18年前の2006年。610万画素という今ではちょっと信じられない低画素機で、今はなきCCDセンサーを積んだ、いわゆる「オールドデジカメ」ということになるだろう。
まあ、たしかに年数を経て古くはなったが、じゃあ「古臭いのか?」といえば、これがまったくそんなことは無い。写りも少なくとも僕の趣味的写真の範疇なら見事な描写を見せてくれるし、操作性もしっかりしている。
現行の最新機種と比べればスペック数値に関してはすべてに劣ると思うけど、それはあくまで数値的な比較であって、写真機としてのパフォーマンスはいま使ってもなんら不満は感じない。
それどころか、普通にモダンにすら感じるというと言い過ぎだろうか。でもこれはK100Dにかぎったことではなく、K10DにもK-30にも感じていて、PENTAXってなんでこんなに古臭さを感じさせないのだろう?と不思議に思ってるくらいだ。
そりゃ、デザインなんかは人それぞれで好みが分かれるところがあるんで一概に言えないけど、PENTAXは見た目の存在感みたいなものも劣化しないというか、そのユニークな佇まいをキープし続けるところがあるのだ。そう思うのは僕だけだろうか。
きょうはK100Dのほかに、すでにディスコンになったミラーレス機、PENTAX Q-S1でも撮り歩いていたんだけど、このカメラも異様なくらい現代的でチャーミングなのだ。やれセンサーが小さいとか感度の数値が低いとかそういうスペックの古さはあるが、だからといって古臭くは感じない。むしろ、楽しさが今のカメラよりあると感じるくらいなのだ。
この、なんというか、芯の部分が「写真を撮る楽しさ」に全振りしてるからか、多少のスペックの低さがどこかへ行ってしまうくらい、撮影していていまでも楽しいし、一度撮り始めると撮影後画像を確認するのも忘れるくらいの没入感がある。どのPENTAX機もだ。
余談だけど、きょうQ-S1と撮り歩きの散歩(ウォーキングかな)をしている途中、ちょっと立ち寄ってみたリサイクルショップのショーケースにPENTAX Q10を見つけて、いま買いたい気分になっている。Q-S1よりも古く、センサーもさらに小さいのにだ。
値段が安いといっても、こんなことってあまり他のブランドでは無い現象ではないだろうか。古いから欲しいのではなく、古臭く感じないから欲しいのだ。そう、単にノスタルジックな感情で欲しいのではなく、実用品として欲しい、いま、それで撮ってみたいと思わせるのだ。
上手く言えないけど「これぞ、ブランド」という気がしている。PENTAXがこれまで地道に積み上げてきたブランドイメージ。そこに強烈な何かが宿っているのだ。まあ、多少僕の贔屓目の見解になっていることはあると思うが、決して大袈裟な表現でもない。これが一ユーザーとしての素直な意見だ。
そして素晴らしいのは、そんな実用品である古臭くないカメラが、信じられないほど安く手に入れられる値段で中古カメラ屋などにも並んでいる。もう僕はこれ、写真の神様から写真ビギナーやユーザーへの贈り物なんじゃないかとさえ感じている。
きょうも万人に共感してもらえるような内容ではないブログになっているが笑、こういう小さな声も世界の片隅に残しておかねばならないと、懲りずにきょうもブログを書いている。
迷うような値段でもない。本当に飲み会を一度我慢すれば手に入れられるような値段だ。気になる人は、ぜひ一度、騙されたと思って使ってみてはどうだろう。きっと、ハッとする何かがそこにはあると思う。
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