SIGMA fp

ファインダーが無いSIGMA fpってどう?という問いに対して。

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SIGMA fp, 45mm f2.8 DG DN

今朝も妙な時間に目が覚めてしまったので、ブログを一本書いている。今朝のテーマは「SIGMA fpのファインダーが無いこと」についてだ。

その見た目のクールさでSIGMA fpのことが気になってるけど、ファインダーが無いこともまた気になっている人、多いと思う。僕も同じ思いの人間だった。実際、fpが発売された直後は、お店で実機に触ってみたものの、ファインダーが無いことで購入を見送った経緯があるので。

そんな経験のある僕が、いまSIGMA fpを好んで使っている。外付けファインダーなども付けずにだ。それでどうなの?慣れるの?と聞かれたら、こう答える。

「感覚的には、RICOH GRで撮ることが大丈夫な人なら、SIGMA fpも全然大丈夫でしょう」

いわゆる背面モニターを見て撮るRICOH GRを使ったことがないという人には、ファインダーが無いSIGMA fpで撮る感覚の良し悪しを判断するモノサシを共有するのはなかなかむずかしい。

ここでいう「RICOH GRで撮る感覚」というのは、オートフォーカスのレンズで撮るならという意味も内包している。そう、AFでサッとピントが合うなら、ファインダーがなくてもほぼほぼノーファインダー感覚で撮れる。例え液晶モニターが見えづらい陽射しの強いシーンなどでもそうで、AFなら「だいたい」撮れる。

ここで、マニュアルレンズを装着して撮りたいんだけど、それでファインダーが無いならどうなの?と聞かれたら、これはストレートに大丈夫とは言い難い。

僕も試しにSIGMA fpにオールドレンズのズミクロン50mmと90mmをつけて試し撮りしてみた。結果的には想像したよりは困らなかったけど、割と近景のものにボケを加えてピントを合わせるなら拡大表示など液晶モニターで確認するから、これだと陽射しの強い日はまあむずかしいだろう。

SIGMA fp, Summicron 50mm f2 初代沈胴
SIGMA fp, Summicron 90mm f2 2nd

ちなみに僕がマニュアルレンズを試した時は、冬の日中(特に明るめの朝夕)だったから背面モニターがまぶしくて使えないとは感じなかったから、これは一概に「どの程度なら大丈夫or無理」とは言い難いのである。

でも、オールドレンズ母艦機としてのフルサイズミラーレス機SIGMA fpが欲しいと言うなら、やはりファインダーは必須かな。fpにはオプションで背面モニターをファインダー化するLVFキットと、外付けEVFがあるが、どちらも装着するとfpのコンパクトさは正直失われる。

オールドレンズ母艦機として使うなら、ファインダー重視で作られた他のカメラを素直に選ぶほうがいいだろう、というのが僕の見立てだ。

さらに、ちなみの話として、SIGMA fpはホットシュー自体も外付けだ。なので、光軸上に手軽にコンパクトな外付け光学ファインダーをつけることもできない。それが可能となるキットをサードパーティで調達することもできるみたいだが、いずれにしても究極のコンパクトさは失う。

というわけで、あのとにかくコンパクトでクールなフルサイズという点が気に入ってSIGMA fpのことが気になっているなら、ファインダーは無いまま、SIGMAの秀逸なAFレンズとセットで使うことで、GRを振り回すような自由さでフルサイズ画質の濃密な写真が撮れる世界を楽しんだほうがいいと思う。個人の意見だけどね。

SIGMA fp, 45mm f2.8 DG DN

もともと、ファインダーが無くて、でも画質にこだわってきたSIGMAの製品は、昔からDP1やDP2 Merrill、dp3 Quattroなどファインダーが無いことが普通だったので、SIGMAとしてはフルサイズのfpにファインダーが無いことはそれほど特別なことじゃない。それでも画質の良さで人々を魅了させるパワーがあるのだ。

fpもそこは素晴らしくて、かつての驚愕の画質のFoveonセンサーではないけど、このSIGMA fpとSIGMA製レンズが叩き出す濃密かつ精巧な画質は、まずほとんどの人が驚くことだろう。そのレベルの描写をGR感覚で軽やかに手に入れるというのが、SIGMA fpの心地よさであり、独特のそぎ落としたデザイン性を成立させられた理由だ。

人をゾクゾクとさせるプロダクトというのは、ふわふわと中庸な性質であるより、こうしてなにかしら尖った製品が常だ。何かを失う代わりに、何者にも変え難い超絶メリットを手に入れる。それがこのSIGMA fpにも当てはまる。

そのあたりをイメージしながら、SIGMA fpがじぶんの写真スタイルにとってどうなのか?ということを購入前の判断(妄想/空想)材料にしてもらえれば幸いだ。僕もそうやって、fpの必要性を何度もシミュレーションしてみたので。

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