FA Limitedレンズはフィルム時代からペンタックスユーザーには根強い人気があり、僕もこれまでもK-3 Mark IIIに装着してよく使用してきた。フルサイズ換算で65mm程度の画角も、散歩道の花撮りなんかにはちょうどいい。
でも、初めてこのレンズの存在を聞いた時におそらく誰もが「ん?」と思う「43mmという焦点距離」をやはりそのままで撮ってみたいと思うところがあって、僕も最近はフルサイズ機のK-1 Mark IIに装着することが多い。
きょうは、そんなFA43mmをK-1IIにつけて、カスタムイメージを「里び SATOBI」にセットして撮った冬の休日の散歩写真を備忘録として残しておきたいと思う。
SATOBIをチョイスしたのは、外が晴れて太陽が出ていたのだけど、どこか乾燥して冬らしい空気だったから、フィルム時代のsmc版のFA43mmと撮れば、ちょっとノスタルジックな気分が味わえるのではないかと思ったから。
結果的には、けっこう想像した通りのトーンになったんじゃないだろうか。
SATOBIの描写については、PENTAX公式では以下のように説明されている。
◾️里び SATOBI◾️
シアンがかった特徴的な青空、くすんだ黄色、褪せたような赤色など、60~70年代のカラー写真の風合いにも似たカスタムイメージ。独特な赤の表現は、人物撮影などにも向いています。乾燥して荒涼とした土地のイメージを伝えたり、どこか懐かしさをおぼえるような色褪せた表現が楽しめます。
少し色褪せた感じと、フィルム時代のレンズの掛け合わせがなかなか気持ちいいんじゃないかと思うのと、43mmという絶妙な焦点距離が「飾らない自然体の視線」を持つような気がして、こうしたなにげない日常スナップにもとても向いていると思う。
そうそう、僕はこの焦点距離同様に中途半端な数値のf1.9という絞り開放値も気に入っているので、基本は開放付近を好んで撮る。
FA Limited 三姉妹レンズのなかでもいちばん最初に登場したこのレンズは、43mm/f1.9という数字からしてどうしても開発者の人が作りたかった最初のメモリアルな一本なんだろうと勝手に推測している。
K-1 Mark IIのシャッターフィールも最新のK-3IIIと比べるとどことなくクラシックで、それもまた「らしさ」を加速させる。撮れた写真を帰宅してから眺めるのも楽しいけど、撮ってる最中からこうして気持ちを昂らせられるのは、趣味のカメラとしては言うことなしの組合せなのだ。
冬の日ちょっと乾燥した、でも冷たい風が吹いて透き通った空気の中で撮るSATOBIの世界。光学ファインダーをのぞいて幸福感を感じた後に、こうしたちょっとノスタルジックな写真と対面する心地よさ。
そんなことを他の誰かにも知ってほしくて、きょうも懲りずにブログを綴っている2024年の1月。誰に頼まれるわけでもないけど、今年も一年、たくさんシャッターを切ってたくさんブログにその軌跡を残していこうと思う。
誰かに届いてるかな。届くといいな。
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