
2月の祝日の今朝は、やはり氷点下とのせめぎ合いみたいな寒さだったんで、ここは僕が耐寒性能に信頼をおいているSIGMA fpを散歩に持ち出すことにした。
そう、こう見えてSIGMA fpは42箇所ものシーリング処理が施されたバリバリの防塵防滴性能なのだ。体感性能の文字はカタログにこそ正確には見つけられないが、メーカー公式の記事で氷点下の中でも頼もしく使えたというものを読んで以来、個人的には◎の印象である。
ファインダーや手ぶれ補正がない分、とにかく小さく軽い。こんな寒い日だと、コートのポケットに手を突っ込んで、それこそSIGMA fpは首からブラブラとぶら下げて歩いている状態だけど、まったく重さを感じずに辺りの冬の光景をゆっくり楽しみながら散歩できる。



ぶら下げたSIGMA fpを見下ろすと、ちょうどこんな感じで俯瞰からボディを眺めることになるが、なんとも惚れ惚れするフォルムで「あゝ、fpを手に入れてよかったな」と思う。ちょっと表現はアレだが、なんというか最愛のペットと日々を暮らしてるような、そんな愛おしさがこのカメラにはあるのだ。
もう何年も前に発売されたカメラだから、電源を入れてから起動するまでちょっと待たされたりとか、決して完璧なカメラではない。でも、ある意味、そういうところは人間と同じで、完璧じゃないからこそ憎めないというか、使い手のこちらも少しおっとりとした思考になれる。



そうして許せるのも、その描写とビルドクオリティが遥かに素晴らしいからだろう。そこさえちゃんと仕事をしてくれれば、大抵のことは気にならない。趣味のカメラとしては最も大事な部分に全振りしたようなカメラがSIGMA fpなのだ。fpでそう思うのだから、高画素タイプのfp Lの描写はさらに感動の域であろう。
この寒さを抜けたら、いよいよ春が来る予感。そうしたら、この身軽なTシャツのようなコンパクトフルサイズ機は、まさにこの世の春を謳歌するような、スナップの本格的シーズンインを迎える。
これもまたSIGMA fpの特徴的といえる多彩かつ独特なカラーモードで、季節と空気の色を撮る。うん、想像しただけでたまらないのである。