この場合、何に対していいのかというと、スナップ用カメラということ。つまり、昨日のX-Proシリーズを推した記事の続きのような話である。
僕的にはX-Proシリーズを使っていてもAPS-Cセンサーサイズと手ぶれ補正がない薄さによって「大きく」感じたことはないのだけど、ひとによってはもう少しコンパクトなほうがスナップシューターとしては使いやすいのに、と思う人もいるだろう。
そんな人のために生まれたのが、まさにX-Eシリーズだ。感覚としては、X-Proシリーズからハイブリッドビューファインダー機構を取り除いてEVFだけにした分、かなりコンパクトなサイズに収まっている。
そのサイズは、ボディ単体でいうとX100シリーズよりも小さい。それでいて「レンズ交換式」なので、オールドレンズを楽しみたい人たちのニーズなんかも受けとめられる、実は使い勝手のいいプレミアムコンパクトだったりする。
僕はX-E2、X-E3、X-E4と続けて使ってきたけど、いまは原点返りで初代X-E1を使っている。X-E3以降のボディより少し大きいのだけど、それでも圧倒的に小さく軽い。けっこう絶妙なバランスの一台なのだ。
X-E4はすでに販売完了しているんで、いまは中古品を探すか、後継機となるX-E5?の登場を待つかしかないけど、過去の機種でもフィルムシミュレーションの種類の少なさくらいしか気になるところはないかな。EVFやモニターの見やすさなんかも、スナップシューターとしては特に気にならない。
特にX-E3なんかは、ある意味ひとつの完成形のような出来栄えで、余力があれば僕もまた買い直したいくらいの名機だと思っている。
コンパクトなスナップシューターの代名詞としては「RICOH GR」が思い浮かぶけど、X-Eシリーズは「EVFとレンズ交換式」というプラス要素がやっぱり偉大なので、僕にとってはGRとは別腹で魅力に感じてきたX-Eシリーズ。
X-Proシリーズはカッコはいいのだけど、もうちょいコンパクトなカメラが理想…という人には、ぜひ一度、実機を触ってみてほしい一台だ。そうそう、X100VIがなかなか手に入らないので…という人にも、ある意味、選択肢に十分入れられるカメラだろう。
このX-Eシリーズのカメラはちょっと不思議な魅力があって、最初は「サブ機」的に手にするわけだけど、いつのまにかその使い心地の良さに「メイン機」へと化けるようなところがある。
僕の場合でいうと、X-E2はX-E3はLeica M-P typ240のサブ機でラフに使えばいいや、みたいに手にしたのだけど、ストリートではいつの間にかX-Eシリーズのほうが主役になっていた。GRも使っていたけど、やはりファインダーをのぞきたいと思って、やっぱりX-Eシリーズを持ち出す頻度が増えていった。
いや、よくできたカメラなのである。富士フイルムさんの生産体制に無理が無いのなら、ぜひX-E5もラインナップしてほしいと個人的には思う。「究極的には、これから一台あれば。」というのが、まさにX-Eシリーズなのである。
★今日の注目商品をチェック!