けっこう悩んだんだよ、本当にX-E4を手にすべきかどうか。というのも、僕はX-E3を持ってるし、クラシックネガで撮れるコンパクトというならX100Vも愛機として使っている。そのうえで、このX-E4が本当に必要なのかってね。
でも、結論から言うと、そういう機能性や理屈、理性で選ぶカメラじゃないんだな、このX-E4は。なんというか、このカメラに込められた富士フイルムの精神性みたいなものを買うカメラだと思うんだ。よくぞ、ここまで現代性を削ぎ落として、まるでフィルム時代のようなカメラを出してきたなっていう、そう、まるで僕のような人間たちがニヤリとする21世紀クラシックなカメラ。こんなモノをいま出せるのは間違いなくFUJIFILMしかいない。
ここ数日、X-E4のことをブログに何度か書いてきて、何度も掲載してるかもしれないけど、その富士フイルム開発陣たちのX-E4に込めた熱い思い、尖ったカメラゆえの葛藤みたいなものは、この2つの動画を観てほしい。
どう?もう現代マーケティングみたいなことを突き抜けてるでしょ。たしかに片方でX-S10があったからフィルムカメラ然した方向に振り切れたというのはあるだろうけど、それにしたって番人ウケを狙いたくなる企業の命題があろう中で、この人たちはとことん僕ら撮り手が歓喜することに照準を合わせてくれた。それは決してメジャーではないマイナーな一部のカメラファンのためかもしれないけど、僕らユーザーはそういうところに心を強く惹きつけられるんだ。ほんとうに、僕はFUJIFILMという会社に賞賛というかエールを送りたい。そんなことを頭の中によぎらせるカメラなのである。
「エブリデイカメラ」。そう、富士フイルムの開発陣の人たちは、僕ら趣味人のことを舐めていない、しっかりアマチュア写真愛好家の歓びみたいなものを見つめてカメラづくりをしてくれている。そんな風に思わずにはいられないんだ。
X-E4、手に持って構えてみると、たしかにグリップが無くフラットになったから、現代的なグリップのあるカメラと比べると持ちづらいかもしれない。でも、そのグリップレスな持った感じは、そう、フィルムカメラに慣れた僕らならなんら不自然なことじゃなくて、むしろ「あ、あの感触だ」と思うんだよね。つまり、それが撮りづらさなんてことはまったく無い。それよりも、フィルムカメラで撮るアノ感触がメラメラと蘇るんだ。
ボディカラーは僕はブラックにした。これはもう、街中でスナップする道具なんで、僕の場合は目立たないブラックボディを選ぶところがあるんだけど、そのフィルムカメラ的な佇まいはとてもチャーミングだから、シルバーボディも相当いいと思う。お洒落だよね、こんなカメラを首からぶら下げてファッションを楽しめたらね。
あと、僕はレンズキットを購入した。正直ふだんは単焦点レンズばかりだから、このズームレンズはそれほど使わない気がするけど、それでもボディ単体に一万円上乗せするだけでズームレンズが手に入れられるわけだから、これは僕はおすすめだと思う。絞りリングの無いXCタイプのレンズだけど、お店で試しに撮った感じではけっこうボケも綺麗で重宝しそう。試し撮りが楽しみなんだ。
なんか、いつものごとくスペックみたいな話は皆無で恐縮だけど、そのあたりのことは富士フイルムさんの公式HPを貼っておくので、ひとまずざっくりチェックしてみてください。
というわけで、作例も開封の儀も何も無いなかでブログを書いちゃったけど、明日からの週末、天気が良ければX-E4とまずはキットレンズあたりで試し撮りに出かけようと思うので、またこのブログをのぞいてもらえるとうれしい。
最後にFUJIFILMさん、あなたたちは偉い!。こういうカメラを世に送り出してくれるブランドは、それこそ文字通り「唯一無二のブランド」。僕はついてゆくよ、FUJIFILMが描いてくれるカメラの醍醐味の世界へ。