FUJIFILM X-Pro1

シャッター音の気持ちよさは、X-Pro1が優っている。

アフィリエイト広告を利用しています
FUJIFILM X-Pro1, XF 23/1.4 R

何と比べて優っているかというと、現行機種であるX-Pro3よりもというのが僕の感想だけど、デジタルカメラ全般でいってもX-Pro1のシャッターフィールの気持ちよさは特筆すべきものじゃないかなと思っている。

なので、総合的な操作性と写りの良さでいえば当然、新しいX-Pro3がいまの僕の最愛の相棒ではあるんだけど、「あのシャッター音が聴きたくて」という衝動から、いまもたまにX-Pro1を散歩に連れ出す。

写りについても、X-Pro1は独特の色描写で好きという人もいまだに多い。X-Trans CMOS初代センサーが紡ぎ出す色は、たしかにそれ以降のFUJI機の色味とは異なる気がする。

FUJIFILM X-Pro1, XF 23/1.4 R
FUJIFILM X-Pro1, XF 23/1.4 R

もちろん、レンズや露出、フィルムシミュレーションの違いなんかもあるけど、全体的に「透明感のある写り」をするというのが僕の印象。彩度が低いとかこってりしているとか、そういうベクトルとはちょっと異なる独創性な気がする。

それはたぶん、フィルム会社である富士フイルムが初めて作った本格システムカメラの初代機だから、やはりどこかフィルム時代のハッピーカラーの写りを意識した仕上げの意図が濃かったのではないかと思う。全体的に写真に華がある気がする。

FUJIFILM X-Pro1, XF 23/1.4 R
FUJIFILM X-Pro1, XF 23/1.4 R

10年以上前のデジカメなんで白とびしたりもするのだけど、それも含めて味があると感じるのはM型デジタルライカに近い愛おしさかもしれない。

シャッター音に話を戻すと、X-Pro1のフィーリングはその後のX-Pro2やX-Pro3とは明らかに違う。ちょっとタメのある2段階的な音色とショックを奏でるのである。

それが抑揚があってすごくいい。おそらく連写性能を上げるために、X-Pro2以降はもっと短くシャープなシャッターフィールに変わっていったのではと思うけど、どうだろう。

これは僕の嗜好によるところも大きいと思うけど、カメラはやはりちょっとクラシックな感覚が残るものに惹かれる。X-Pro1はいい意味でデジタルだけどヴィンテージ感があるのだ。

行き過ぎた中古価格の高騰は望まないけど、昨今、X-Pro1に再び注目が集まっていることはファンの一人としてはちょっとうれしい感覚もある。やはりこのカメラには、当時の富士フイルムの夢が詰まっているのである。

★今日の注目注目商品をチェック!

関連記事