FUJIFILM X-Pro1

FUJIFILM X-Pro1がいまだに人気なのは。

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Xマウント初号機 FUJIFILM X-Pro1

僕はFUJIFILM X-Pro3を愛用しているが、X-Pro3に負けず劣らず、いや、むしろX-Pro3より思い入れがあって好きなのがX-Pro1である。

性能的には当然、X-Pro3のほうが現代的で優れているんだけど、僕のようにクラシックなスタイルのカメラを好む人間にとっては、X-Pro1の挙動のほうがキュンとくる面が多いのである。

その筆頭はシャッターフィールだ。それこそフィルムカメラを思わせるような、なんとも言えない味のあるシャッター音とシャッターショックが堪能できる。

そのフィーリングは二段階的でタメがある感じ。X-Pro2やX-Pro3もこのシャッターフィールのままで良かったのに、と僕なんかは思うが、連写性能を上げるためには二段階的な抑揚は邪魔だったのだろう。

FUJIFILM X-Pro1, XF 35mm f1.4 R

でも、開発当時に動画性能を求められなかったいわゆる「写真機」としての味を最優先したX-Pro1は、その抑揚のあるシャッターフィールを体感できる、今となっては唯一無二のカメラ。未体験な人はぜひ一度、体感してみてほしい。

で、そんなX-Pro1がなぜ、いまだに人気なのかという話だけど、このシャッターフィール然り、やはり「レトロな雰囲気」を味わえる点にあるのだろうと思う。

おなじみのEVFとOVFが切り替えられる世界唯一のハイブリッドビューファインダーは、世の中のカメラがEVFオンリーのミラーレスが主流の時代になって、むしろ工学ファインダー機として価値が出てきたように思う。

加えて、昨今のフィルムの高騰で、フィルムカメラ的なフィーリングで撮りたいけど毎度フィルムで撮るのはコスト的にちょっと…という人たちに、いわばフィルムカメラの代わりとしても注目されているんじゃないだろうか。

FUJIFILM X-Pro1, XF 35/2R WR

これはレトロで写り過ぎずエモい写真を楽しみたい若い人たちが、フィルムカメラから安いオールドコンデジ〈レトロコンデジとも言われているよう)へと流れていっている流行りの傾向とも同じかもしれない。

実際、動画を求めず写真機として使うなら、いまだに何ら不満なく使える。接写する際にマクロに切り替えるボタン操作が唯一の使いづらさとは感じるけど、接写でピント合わせするならむしろEVFに切り替えたほうが正確なんで、これも特に問題ではない。

感度もISO6400まで刻まれてるんで、ここまで使わないにしても明るいレンズがあれば大抵の暗所も問題ない。むしろ、感度にこうした制約があるのも、撮影の工夫としてはフィルムカメラ的でよかったりするのだ。

より高性能に使いたいなら、X-Pro1のあらゆる点が改善されたX-Pro2が最良だろうけど、冒頭に書いた通り「フィルムカメラ的な味わい」という点でいえば、X-Pro1がなんとも言えずグッとくる。僕的には「フィルムカメラの代わり」として使うという表現は決してオーバーな言い回しではないと思っている。

FUJIFILM X-Pro1, XF 35/1.4R

バッテリーもX-Pro3までのサイズのものが共有できるんで、ここも心配はいらない。まさに現代でも安心して使えるオールドデジカメなのだ。

そんなことを語りながら、僕もいま自室でX-Pro1を触っている。そして、うんうん、いいないいなとその良さを噛み締めながら、このブログを書いている。

ひと頃より中古価格は上がっているけど、それは今だからこそちょっと頷ける現象でもある。クラシックなひと時を楽しみたい人には、その期待を裏切らない「良さ」がこのカメラにはあると思う。

当時、このカメラを開発した富士フイルムは、ほんと「英断」である。そこには単にスペックという数値的価値を超えた「熱」みたいなものが今も薄れることなく宿っているのである。

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