
僕のようにフジ機とニコン機を多用しているユーザーには、ぜひひとつ持っておきたいアイテムがある。それが、マウントアダプター〈SHOTEN XTZ〉である。
ネーミングから分かる通り、このアダプターは〈Xマウント用のレンズを、Zマウントに変換できる〉製品で、焦点工房さんが企画・製造している。
このアダプターが素晴らしいのは、そのアダプターの薄さと、電子アダプターであることだ。ミラーレス機で最もフランジバックが短いZマウントと、その次に短いとされるXマウント。その数ミリの厚みで変換アダプターを作り、なおかつ電子接点があるので、EXIF情報が残せたりAF機能が使えるのだ。
実際、このアダプターアダプターを介してXマウント用のMFレンズをNikon Zfcに装着してみたのがタイトル写真だけど、パッと見た感じではアダプターがあることすら感じないだろう。アダプターのその薄さは、フォルムの良さにも寄与するのだ。
フジのXシリーズで用いるレンズだからAPS-Cレンズに限定されるけど、MF/AFレンズ問わずフジ機で使っているレンズがNikon Zfcで使えるとなると、Nikon Zfcの楽しみの幅も俄然上がる。一部、フォクトレンダーのレンズは使えないなどの現状もあるが、ファームウェアによる改善も検討中とのこと。
お値段は3万円台とマウントアダプターとしては少し高めだけど、電子接点まで設けられたその活躍の幅を考えると、使い方次第で十分元は取れるんじゃないだろうか。それほどまでに「ひとつあると便利」というアイテムだ。





発売直後は人気で品薄が続いたが、いまは焦点工房さんの公式サイトやAmazonサイトでも購入できるようなので、興味のある人は一度、仕様などをチェックしてみるといいだろう。僕はAF仕様のフジノンレンズもけっこうNikon Zfcにつけて楽しんでいるので、その使用感や写真は過去記事をご覧いただければと。
ミラーレスカメラ全盛時代の楽しみは、マウントアダプターを介した各種レンズをふんだんに楽しめるところにもある。フジ機で愛用しているレンズをZfcなどNikon Zマウント機でさらに楽しむ。お得な気分もする、所有レンズの有効活用というひとつの醍醐味ではないだろうか。