どう見ても可愛すぎるし、懐かしすぎる。懐かしいというのは、このコンデジがずいぶん以前に発売されたモノということもあるが、さらに言えばフィルム時代の110フィルムのカメラ、あのPENTAX auto 110を彷彿させる姿だからである。
PENTAX Optio I-10。正面左に表記された製品名的にはDigitalアイ-テンと読むわけだけど、明らかに「Digital版ワンテン」と読ませたい意図が見られて、なんとも微笑ましいと思うのは僕だけじゃないだろう。(auto 110とは?という方は、以下の赤城耕一さんの濃密記事をご覧くだされ)
カメラ屋で見かけた時はほんとにハッとして、多少値段が高いなと思いつつも、PENTAXファンとしてはその一期一会の出来事を無視することはできず、思わず連れて帰ったわけである。
しかし、可愛い。可愛すぎる。この製品はもともとシルバー、ブラック、ホワイトの3色展開だったわけだけど、僕にはめずらしくこのホワイトカラーのボディもやけに美品で可憐に見え、ちょっとキュンとしたというのが小っ恥ずかしいけど本当のところである。
店員さんに聞くと、新古品のような状態で出てきたモノとのことで、たしかに使用感もないし、ストラップも未開封のままだ。もはや、ありがとう写真の神様!といった状態。PENTAXファンならなんとなくわかってもらえる心情だろう。
そんな〈仮称 Digitalワンテン君〉の写真をそれとなくSNSにあげたところ、想像以上にたくさんの人たちが反応してくれてちょっと驚いたりしたのだけど、それは序の口。それどころか「私も持ってます」という人がけっこういたのである。
みんな、たぶん、気持ちは同じである笑。
センサーサイズがどうとか、写りがどうのとか、操作性がどうのとかは、この際まったく関係ないのである。この個体を目にしたら、人は思わず買ってしまうのである。そういう類のカメラが少し前のPENTAXにはけっこうあった。その「愛おしさ」こそが最高性能なのだ。
僕はOptio H90というデザインファーストなコンデジ、レンズ交換式のキュートなPENTAX Q10やQ-S1を持っているが、とにかく可愛さはauto 110を想起する懐かしさでいえば、このI-10が最前列に躍り出るだろう。
とんな高価なカメラやレンズよりも、グッと心に刺さる一台の古いコンデジ。だから、カメラの世界とは楽しいのである。
◎いちおう、その使い心地や作例的写真は、また後日のブログにて。
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