僕のもとへやって来たPENTAX Q-S1と3つの交換レンズたち。昨日は07 Mount Shield Lensと銀残しで撮ってみたけど、きょうは同じレンズで「クロスプロセス」で撮ってみようと。
で、数枚撮り始めて気がついたんだけど、一枚一枚やけに雰囲気が違う。そういえば…PENTAX機のクロスプロセスはアレだったと思い出す。
フィルムの現像手法のひとつである「クロスプロセス」のように、独特の色やコントラスト表現を行うカスタムイメージ。初期設定では毎回仕上げのパラメーターが変わるようになっており、デジタル画像でありながら「フィルムのような偶然性」を楽しめます。
PENTAXの公式サイトには、上記のようにクロスプロセスのことが紹介されている。そう、初期設定ではまさしく「撮るまで分からないビックリ箱のような設定」になっているのである。
もちろん、パラメータ設定を固定しようと思えば、レッド、イエロー、ブルーの中から設定できるみたいだけど、どうせならこの「どう写るか分からない」という設定のほうがおもしろいよね。トイレンズならなおさらということで。
07 Mount Shield Lensの曖昧な描写と、クロスプロセスの揺らぐ色によって、とにかくスナップが楽しい。そう、感覚的には「撮ってみないと、現像してみないとわからない」というフィルム写真のようなもの。実際、僕はフィルムコンパクトのKonica C35で撮っているような気分を感じた。
こうなると、もはや「よく写らないから楽しい」という、ちょっと何かを超越したおもしろさ。このアットランダムなクロスプロセスを楽しむためにPENTAX機を手に入れるのもアリなんじゃないか、とさえ思う。
あと、やっぱりね、このQマウントの07 Mount Shield Lensがいい。いわゆるトイレンズだけど、その描写は独特で、おもちゃ的というよりとても懐かしさを感じる。シンプルに、このレンズを通して世界をもう一度眺めてみたいと思わせる何かがある。
PENTAX K-3 Mark IIIを手に入れたことと、最近コンパクトデジカメにあらためてハマっていることがきっかけで手にしたQ-S1だけど、おかげでこういう描写の新鮮さにも出会うことができた。いやあ、いいね、このドキドキ感。