Nikon Z fc レビュー

使うほどに馴染んでくる、Nikon Z fcというカメラ。

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Nikon Zfc, 7Artisans 50mm f0.95, SHOTEN XTZ

きょうは朝と夕方の散歩にNikon Zfcを持ち出したので、ちょっとZfcのことを書いておきたいと思う。

あくまで個人的な感想だが、Nikon Zfcが登場するまでのニコンは、ミラーレス市場においてとても苦しんでいるような姿に見えていた。ミラーレス後発のニコンが、Z7とZ6で戦っていた頃だ。

まだZマウントのレンズもそれほど充実しておらず、Fマウント時代の隆盛を知っているためか、ニコンの勢いが翳りを見せたように思え、ずっとニコンユーザーであった僕も声には出さなかったが、ちょっと心配というか、はがゆい思いがあったのを覚えている。

Nikon Zfc, GIZMON Vivilens 22mm f11

そんな少し淀んだ空気を一変したのが、Nikon Zfcの発表だった。そのあまりにもクラシックな復刻版的カメラの登場に、写真機好きの僕なんかは歓喜しつつも、まさかのヘリテージデザインというアプローチに出たニコンに驚きを隠せなかった。

見た目はクラシックな写真機のルックスであったが、APS-Cをチョイスしたこと、質感は重厚というよりはカジュアルで軽量なことなんかもあり、本格的なカメラを求めるファンのなかにはネガティブな声も聞かれたが、結果からいうと、このZfcの人気でニコンは息を吹き返したように思う。

正確には、この後に登場したミラーレスフラッグシップ機のNikon Z9の登場で世の中をあっと言わせ「Nikon、ここにあり」という強烈なインパクトを世の中に与え、プロ向けのフラッグシップ機にも関わらずバカ売れしたわけだが、ここからニコンの流れが変わったことは間違いないだろう。

Nikon Z fc

そこからのニコンはご存知の通り、圧巻の勢いで、Z8やZf、さらには怒涛のレンズ攻勢で、ニコンユーザーの歓喜もとても強く感じるし、他社ユーザーがZマウントへと移行している勢いみたいなものもリアルに感じる。

まあ、データに裏付けされた話ではなく、あくまで僕個人が感じる雑感なので、異論反論はご遠慮いただきたいが、まあでもこれがリアルにカメラに日々触れているアマチュア写真愛好家が感じてきた流れのようなものである。

それゆえに、Nikon Zfcというカメラは、ちょっと感慨深いモデルなのだ。実は僕はNikon Zfcは二度目の購入で、いまはブラックモデルを使用しているのだけど、これが実に気に入っている。なんというか、噛めば噛むほど味が出る、そんなイメージなのだ。

Nikon Z fc

最初にZfcを手にした頃は、僕もたしかに作りがカジュアルすぎるんじゃないか?とか感じた口だけど、いまとなってはライトなシャッターフィールもクセになっているし、底部のぶらんぶらんとするバッテリー挿入部の蓋もバッテリー交換がしやすいための仕様だと感じたり、やはりかなりの意気込みを投入して作られたカメラだということを随所に感じる。

それでいて、いまファインダーのあるカメラとしては最も割安だと思える値段でラインナップされていて、儲け云々よりも「とにかくこの手に入れやすいZfcで、写真のある人生を一人でも多くの人に始めて欲しい」というニコンの思いのようなものを感じずにはいられないモデルなのだ。

そういう意味でも、あの苦しい時期に、このNikon Zfcというカメラを世に送り出したニコンの並々ならぬ思いを僕なんかは強く感じる。特に、いま、あらためて。

Nikon Zfc, Color Skopar 35/2.5 C-type

まあ、あくまで僕の個人的な見解というか、思いみたいなものだけど、Zfcを持ち出すといつもそんなことを思い出すので、きょうはちょっと備忘録的にブログに書いてみた。

たぶん、このモデルはロングセラーモデルになると思う。というか、いたずらに機能アップなどしなくていいので、末長くこの買いやすい価格でビギナーが写真生活を始めやすい間口を担うカメラであってほしい。もちろん、ビギナーだけじゃなく、カメラ好きの人たちにも一目置かれる存在として。

Nikon Zfcは、そういう意味でカメラ史に残る、Nikon Zマウントのジャンプ台になったような重要なモデルだと、僕は感じている。

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