PENTAX K-1 Mark II, smc FA 31mm f1.8 Limited

これはあくまで僕個人の見解であって、世の中的にそうだというわけではない。でも、カメラの世界がミラーレスへとシフトして数年が経過し、どのカメラも高性能でおりこうな時代になったいま、時にはちょっと濃い味の撮影体験に浸りたいと思うじゃないか。

しかも、できればバカ高い予算を投じることなく、ほどよい大人の趣味の散財程度で。そうすると、一眼レフは間違いなく狙い目のいい落とし所なのである。

中古市場には、かつて高価で手が届きにくかったハイアマチュア向けのレフ機が安価で見つけられるし、ミドル機やビギナー機であればどうかしたら一万円以内であるからね。レンズもこれまた明るいレンズがたくさん選べる。

PENTAX K-1 Mark II, Super Takumar 55mm f1.8

写真機としてはデジタル一眼レフは2000年代から基本性能としては熟成の域にあるから、扱いやすさも描写性能も不満らしい不満は感じない。むしろ、無骨なルックスはちょっとヴィンテージ感や通な気配があって、ラフに使い倒すには一眼レフはいかにもカッコいい。

最新のミラーレス機にやたらと予算を投じなくても、写真を撮る没入感や濃い体験は一眼レフが十二分に味合わせてくれるのだ。

新品がいいというなら、PENTAXのK-1 Mark IIなんかも選べる。フルサイズ機ならではの大きな光学ファインダーをのぞきながら、脳と手元に響くシャッターサウンドを聴きながら撮り歩くひとときは、趣味らしさの極みともいえる恍惚感すらある。「撮ってる感」は間違いなくミラーレス機より濃厚だろう。

PENTAX K-1 Mark II

僕はふだんミラーレス機で撮ることが当然多いが、時にこうした濃い味を求めて一眼レフ機を引っ張りだす。そしていつも思うのである。「一眼レフを過去のものにするのは、あまりにもったいない。これは濃厚さを求める人のジャンルだ」だと。

フィルムが過去のものというよりひとつのジャンルとしていまも愛され続けるように、レフ機も一周まわってひとつのジャンルと認識されるような時代がきっと来るんじゃないか。いや、もしかしたら、もうそういう認識がされ始めているんじゃないか。

一眼レフをたまに持ち出すたびに、僕のその思いは濃くなっていっているのである。