僕がカメラに興味を持ったのはかなり歳をとってからなんで、ひとつ後悔があるとするなら、もっと若い頃にカメラと出会っておけばよかったかな、ということかな。
これは若ければ若いほどよくて、学生時代でもいいんだけど、できれば小学生くらいがよかったなと。というのも、夏休みの記憶なんかをさかのぼると、小学生の頃がいちばん無垢な気持ちで写真を撮ることができたんじゃないかと思って。
やたら秘密基地みたいなのを作ったり、お金が無いならに遊び道具を工夫したり、大人から見るとただの普通の通学路でもこどもなりの道端のシンボルを見つけていたりと、いま思うと時間を巻き戻してのぞいてみたいものばかりなんだよね笑。
とはいえ、その当時のじぶんが仮にカメラを手渡されて興味を持っていたかどうかは未知数だけど、でも誰かが「カメラ」というものの存在を指し示してくれなければカメラを使う可能性もゼロなわけだから、そこはやっぱり大人たちが「可能性」としてなんでも挑戦する機会を与えていく必要があるんだろうね。
昔はカメラは実用品とはいえ高価なアイテムだったろうから、うちの親父なんかに聞いてもカメラは持っていたらしいけど、こどもの僕が触れる代物ではなかったんだと思う。中古カメラだとどんな相場だったんだろうな。
こどもにカメラを提供するのは贅沢だという考え方もあるかもしれないけど、カメラが「思い出を残す道具」であることを考えると、その価値はとてもプライスレスな気がする。それこそ、タイムマシンでも発明されないかぎりは、決して時間だけは巻き戻せないから。たとえ、どんな富豪の大人になったとしてもね。
うちのこどもにも、何度かカメラで撮る楽しさを体験させてみようと思ったんだけど、まあ親の思うようには興味を示さなかったんで言うほど簡単じゃないんだけど笑、でもチャンスというか手ほどきは一度はしてあげたほうがいいんじゃないかと思ったりしている。いずれは、僕の所有するカメラはすべて譲る気満々なんだけどね笑。
こどもの頃を振り返ると、やっぱり夏休みというのは独特で、こどもの歴史は夏休みに作られるといっても過言じゃないと思う。田舎で過ごす夏休み、初めて乗り物に感動する夏休み、スイカにかぶりつく夏休み。少しお兄ちゃんになると、ちょっと不良に憧れる悪ガキ的夏休み。まあ、思い出には事欠かないのが夏休みである。
スマホカメラでもいいんだけど、できれば乱暴に扱っても平気な中古のコンパクトなカメラをこどもに渡して、騙されたと思って将来宝物になる写真を山ほど撮っておけ!なんて言って渡してあげるといいんじゃないかな。どうだろう、世のお父さんたち、お母さんたち。
大人になって思い出を振り返る時、写真というものがいかに偉大で尊いものかというのがわかるんだよね。できればプリントで残して、紙のアルバムでこどもの頃を振り返る極上の時間。そう、この夏は人生で一度しか無いのである。
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